判決 ページ35
〜BroooockSide〜
スマイルの呻き声が聞こえてくると思った。
銃声が聞こえたんだ、そういうことだろう。
「どういうことだNakamu」
その声が聞こえて、恐る恐る目を開けた。
「…Nakamu!!」
「どういうことも何も、こういうこと」
僕の目の前に立つリーダーは、拳銃を地面に投げた。
その前に座るスマイルの右腕には、浅すぎるただの傷同然の銃創がついていた。
「...お前、こんな抜け穴にも気づかないなんて、さ」
「…」
無言の時間。座りこむスマイルの前に、茶髪のリーダーは歩み寄り、手を出した。
「だからさ、どういうこともなにも。『おかえり』っていったでしょ。
…ほら、笑って！」
「でも俺は」
ぐたついているスマイルを見かねた僕らはNakamuのところに一斉に走り寄り、それぞれがスマイルに言う。
彼が、彼だって。自由になる権利がある筈だから。
「ほら、立てよ。お前のことみんなまだ、仲間だって認めてるよ？」
「スマイル」「スマイル！」
「お前がそれでいいなら俺ら止めねえけどさ。お前が死ぬのだけは止めるかんな？」
ああ、この空気だ。
やっと、取り戻すことが出来た。
「いいの、か？本当に？俺を、許して...」
「当たり前だ。そんなんだったら俺にもほぼ同じこと言えるし」
「僕もー」「俺も」
「お前ら罪の自慢なんかすんなよ！ｗ」
これでこそ僕らなんだ。
改めて広い目で見てみる。
Nakamuは依然としてスマイルの前に立ってスマイルが手を出してくれるまでそこに居続けるだろう。
あの戦法は僕も使われたことがある。
あれはずるいよ。そして手を繋ぐと笑顔で「ありがとう」って。初めて会った時は「なんだ此奴」と思ったけど。恐ろしい子...
シャークんはスマイルの隣に座って若干涙ぐんでいる彼をひやかした。いい意味で。
きんときはそんな彼らを宥めて、豪快に笑っていた。
きりやんはその後ろで何をしているのかと思ったら、タイミングを見てスマイルの背中にばっと飛びついた。
「え、ちょっ！何、きりやん！？」
「…ほら、ちゃんと泣けてるじゃん。お前の心、まだ消えてないよ。消えてたとしても俺らが作ってやるからさ」
「あ…」
ある日の夜のこと。
水色が、黄色の悩みを叶えようとこの旅を始めました。
その後、赤色が加わりました。
その後、記憶を改変して青色が加わりました。
その後、黄色と仲が良かった紫色が加わりました。
その後、緑色が加わりました。
そして、ある日の夜明け頃。
彼らの旅は、終わりを告げたのでした。
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すみれ - 完結からずいぶん遅れましたけど完結おめでとうございます!とてもいいお話でしたよ!最高のお話ありがとうございました (2022年10月19日 17時) (
レス) @page38 id: a70cb7c9e5 (このIDを非表示/違反報告)
らっきー(プロフ) - 更新遅れてほんっとにごめんなさい…。ていうか今日の掛けあい分かりにくっ？！ちゃんとスペース開けたのに…。 (2019年7月23日 20時) (レス) id: db40170fca (このIDを非表示/違反報告)
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