【名探偵コナン】オークションに潜入するとずっと連絡の取れなかった同期が出品されていた (ページ4)

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4話 - 再開… ページ4

風見に永瀬を託しAの手を引きながら辿って来た道を戻る。
歩く度に鳴る鎖の音にギリッと奥歯を噛む

ずっと声を発さない彼女に他出品者の居場所を確認するも首を左右に揺らされる。
どうやら同じ場所に収容されていたわけでは無さそうだった。

…………正直今すぐにでもAを問い詰めたかった。
どうしてオークションになんて居るのか、何故連絡が取れなかったのか、今までどうしていたのか、色々と……

『…………あの』

降「……ん、あ、あぁ…………どうしたA」

『ぇｯ……A…？』

降「……えっ」

『えっと……A…？と言う方は存じませんが、お兄さんが私を買ったんですか…？』

降「………………は？」

目の前できょとんとした表情を向けるAに胸が騒がしくなる。
反射的にAの名前を呼んでしまったが返って来た言葉は予想を遥かに超えて返って来た
思わずAの手を握る手に力が籠もる。

『お兄さん…？』

心配そうに僕の顔を覗き込むAを見て、息を吐いた。

こういう時でこそ冷静になれ。降谷…
落ち着いて彼女の情報を聞き出すんだ……

降「……君の名前は？」

『名前…？すみません……私ご主人に拾われて、その前までの記憶がないんです…………ご主人には1899の1部を取りイクと呼ばれてました。』

降「いく…？」

『はい。ご主人が私を部屋に呼んだ2人の時だけ……私の番号が1899なのでそれでイクなのかな〜とは思ってますけど、詳しくは……それ以外は1899と呼ばれてました。
あっ、でもお兄さんが私を買ったなら名前が変わるのかな……』

彼女の言葉を脳が理解した瞬間吐き気が喉奥から込み上げてきた。
それと同時に「さっき殺しておけば良かった」と脳裏に怒りが噴き上がる

『ねぇ、お兄さん。』

降「ｯ……」

『イクに命令して？何でもするよ？性欲処理でも殴られ屋でも囮でも何でも。
お兄さんが望む事全て……

その為に私は産まれて来たんだってご主人は言ってたから…
それとも……汚れた身体は嫌い？』

首を傾げながら前に重心を倒し下から僕を覗き込む。
ニコニコと笑みを向ける彼女を見て、僕は強く抱き締めた……

降「ごめん……ごめんな…………」

『お、お兄さん？！』

降「ｯ……………助けられなくて、ごめん…ｯ」

『えっ！えぇっ……！？』

状況が飲み込めないのか困惑しているAを、僕はさらに強く抱きしめた。