【名探偵コナン】オークションに潜入するとずっと連絡の取れなかった同期が出品されていた

────数ヶ月後 ページ21

降「いよいよだな」


諸「さっきオレ彼女さんみたけどすげー綺麗だったよ。」


松「花嫁ねぇ〜……俺の相手はAか〜」


『勝手な決めつけがあった気がするなぁ今』




今日は伊達班長の結婚式だ。
といってもこじんまりとした式だけれど。

私の記憶は未だに戻っていない。
でも、皆の事を私が昔呼んでいた呼び名で呼ぶようになって敬語も消えた。
皆は昔に戻ったみたいって言うけれど、未だに私は実感がない。




萩「Aちゃんは予定ないんだ。結婚の」


『ないかな〜……結婚より、記憶を取り戻す方が重要な気がするしね。』


諸「やっぱり取り戻したいんだ」


『……確かに今も必要だけど、私は過去も含めて皆の事を知りたいから。全部を思い出したいんだ。』


降「……大丈夫。必ず思い出せるよ。」


『ふふっ、分かんないけど…私もそう思うな』


伊「おっ！いつもの顔ぶれが揃ってんな〜！」


『あっ！伊達班ちょ…ぅ……』


ナ「Aさん。初めまして」


『え、と……あ、ぅ…』




伊達班長の隣で白いドレスを身にまとった、伊達班長の彼女であろうナタリーさんが立っていた。
ナタリーさんの姿を見て思わず言葉が詰まる。




降「A？」


『ァ！え、す、凄くお綺麗です！！』


ナ「！……っふふ、ありがとうAさん」


『え、えと…ァ、ぅ……』


ナ「……初めましてよね。航から話は聞いてるわ」


『…………本日はおめでとうございます…。私何かの為に、時間を使わせてしまって……』


伊「まーだ言ってんのか、A…。」


ナ「そう、これは私達が決めた事。Aさんは悪くないから深く考えないで欲しいな。
それに今日は私と航の大切な1日。誰が悪いとかじゃなく、Aさんにとっても大切な日にして欲しい。」


伊「俺たちの幸せをぶん取るくらい最高だったって思ってくれた方が、俺もナタリーもより大切な日になる」


ナ「だからきちんと見ててね、私達の事…。」


『……は、はい！』


伊「時間だ。行こうナタリー」


ナ「えぇ。また後でね、Aさん」


『………はい…。ありがとうございます。ナタリーさん』




腕を組みながら「良かったね」だなんて話す2人に頭がポーと思考が飛ばされる
今まで見てた光景がくるっと一変するほど、全てが綺麗で……




『いいな……』


諸「じゃあオレと結婚する？」


松「おいコラそこ！！」


萩「そこは勿論俺っしょ」


降「お前らなぁ……」


『……っふふ』

────数年前→←伊達さんと私

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