初恋の絵本 season２ (ページ43)

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第２２話 ③ ページ43

劇が決まってから３日後、台本ができて全員で練習を始めた。
輝と忍と悠太の棒読みのセリフに毎日爆笑しながらも練習に励み
今日はみんなの衣装ができたので衣装を着て練習することになった。
着替え終わった３人が恥ずかしながらも教室に入ってきた。
あたしはそんな３人を見て爆笑する。

『い、意外と似合ってるー！！』

悠太「だから！A！笑うなっ！」

『ははっ！ヤバい！か、可愛い、よ？』

忍「…フン」

ちひろ「でも、本当似合ってるわよ？みんな。」

「「「嬉しくねー。」」」

そんな会話をしていると練習が始まる。
あたし達は小人の衣装を着て出番を待っていた。
ちなみに、男子達が酷いので半分はあの３人とあたしらの練習ゾーン。
もう半分は爽歌ちゃんの練習ゾーンとなっていた。たまに小人が参戦するけどね。

輝「【お、おうじさま。おたわむれは、およしになって…】」

未だに女言葉に慣れない輝が照れながらセリフを言う。
なんていうか、可愛すぎてウケる！
なんて思っているとプリンスが台本を丸めて輝を叩く。

輝「いってーな、なにすんだプリンス！？」

「アホ！照れを捨てろと何度言ったらわかる！」

忍「けっ！この大根役者が。」

「忍！お前もだぞ！」

悠太「だっさ…。」

「悠太もだ！お前らセリフかんでばっかだろ！」

怒られている３人を見て少し可哀想に思えてきた。
なんて思いながらも練習を見ていた。
すると爽歌チームから練習しようと言われそちらに参加する。
小人の練習を爽歌ちゃんが見てくれるようだ。

『爽歌ちゃん！似合ってるー！』

爽歌「あ、ありがとうございます。」

ちひろ「本当男前ー！」

あたしとちひろが褒めると顔を赤くして笑ってくれた爽歌ちゃん。
そんな姿もかっこよくてこっちも顔が赤くなる。
すごすぎ、王子様イケメンだわ。
そんなことを思いながら練習をする。
男子達はギャーギャー言いながら練習していた。