柱合裁判:開廷 ページ5
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那田蜘蛛山での一夜から一変、意識を無理やり覚醒させられると目の前には“柱”と呼ばれる人達から俺は見下ろされていた。
そこから怒涛の如く、言葉を投げられた。
隊律違反がどうだ、鬼もろとも斬首をするだのと訳も分からずに殺意を向けられたも同然で困惑した。
しまいには、俺のせいで冨岡さんまで巻き込まれてしまっているようだった。
段々と話が読めてきて、口を開こうにも音は喉元を通りすぎハクハクと鯉のようにしか口を開くことが出来なかった。
それを察したのか、蝶々の羽模様の羽織を来た女性に鎮痛剤の入った水を飲ませてもらい、必死で弁明をしたが売り言葉に買い言葉で全く話ならなかった。
だがここで俺が諦めたら、俺と禰豆子は殺されてしまう。
それでは家族を殺し、禰豆子を鬼にした奴を討つ事が出来ない。何としてでも説得しなければならないんだ…
「 妹は俺と一緒に戦えます!
鬼殺隊として人を守るために戦えるんです!! 」
だから!と言葉を続けようとすると、間髪入れずに全身傷だらけの男が言葉を挟んで来た
片手で見覚えのある木箱を掲げて。
「オイオイ、何だか面白いことになってるなァ」
「困ります不死川様!どうか箱を手放してくださいませ!」
「鬼を連れてた馬鹿隊員はそいつかィ、一体全体どういうつもりだァ?」
「胡蝶様申し訳ありません…」
「不死川さん勝手なことをしないで下さい。」
「鬼がなんだって?坊主ゥ」
鬼殺隊として人を守る為に戦えるゥ?
そんなことはなァ、ありえねぇんだよ馬鹿がァ!
そう発すると共に、日輪刀を木箱にいる禰豆子目掛けて刺した。
___木箱の外周を伝う鮮やかな血
腕を縛られている事も忘れ、柱を名乗る男に迫る。
「俺の妹を傷つける奴は、柱だろうが何だろうが許さない!!!」
「ハハハハ!!そうかいよかったなァ」
「やめろ!もうすぐ御館様がいらっしゃるぞ!」
冨岡さんの制止する声に、男の意識が一瞬乱れるのを感じ、繰り出された一太刀を避けると同時に持ち前の石頭で男の顔面目掛けて飛び込んだ
ドォと大きな音と共に俺とその男は地に伏した。
静寂した空気の中、吹き出した音とすみませんと謝る女性の声がやけに響いていた。
「(冨岡が横から口を挟んだとはいえ、不死川に一撃を入れた)」
『屋敷の隅まで騒音が響いているんだが。』
凛とした美しい声に顔をあげると、そこには氷のような冷たい顔立ちをした美しい人がいた
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渦(プロフ) - 星猫さん» ありがとうございます!コメント返信遅くなってしまって申し訳ないです!!これからも頑張って更新させていただきますね! (2021年9月15日 21時) (レス) id: d1870f2c27 (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - 初めまして!とっても素敵ですね!高評価しました! (2021年9月9日 21時) (レス) id: f84c743866 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:渦 | 作成日時:2021年1月6日 1時