危機感 ページ16
◇
「うん。宜しく頼むよ、A
では早速柱合会議を…」
「ちょっと待ってください!!」
その時、竈門が御館様を遮り声を上げた。
声を上げた主を視線を移してみると、物の見事に隠達から抵抗して屋敷の支柱にしがみついていた。
「その傷だらけの人に、頭突きさせてもらいたいです、絶対に!!!
禰豆子を刺したぶんだけ、絶対に!!」
妹を傷つけられ憤る気持ちはとても分かるが、御館様の話を遮ったらダメだろうが…
たたでさえ、禰豆子の事で柱達から反感をかっているのに、これ以上目をつけられたら本当に笑えないぞ。
血気盛んなのは大変いい事だろうが、頼むから場所を考えてくれ。
「頭突きな隊律違反にはならないはず…」
「黙れ!!指はがせ!!早く!!」
隠の怒気を含ませた絶叫が止まらない。
怒り心頭状態になっている…
隠二人がかりで、支柱から炭治郎を引き剥がそうともびくともしない。
これは隠達の手に余るな…そろそろ止めに入らなければ。
『竈…ッ』
___ビシビシッ
声をかけたとほぼ同時、
「はぶぇ」
間抜けな声をあげながら、ひっくり返る竈門。
縁側から庭へと綺麗に落下していた。
石礫を竈門に当てたのは…
「御館様の話を遮ったら駄目だよ」
霞柱である時透無一郎だった。
灰紺色と明るい燐灰石のような色彩を持った美しい髪をなびかせて、春秋に富む
年下ながらすごい迫力だ…若くして柱に上り詰めただけある。
「申し訳ございません!御館様っ!」
「時透様っ」
目を回している竈門に代わって謝る隠達。
「早く下がって」
「はひっ…はいィイ!!」
もう一度竈門を俵担ぎし直すと、わたわたしながら下がっていく隠達。
その背を見送る御館様が一言…
「珠世さんによろしく」
と呟いていた。
「!?」
竈門はその一言に酷く驚愕していた
きっとそこで僕たちが知らない共通の何かがあったのだろう。
それにしてもあの様子だと、隠達にすごい剣幕で怒られるだろうな……
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渦(プロフ) - 星猫さん» ありがとうございます!コメント返信遅くなってしまって申し訳ないです!!これからも頑張って更新させていただきますね! (2021年9月15日 21時) (レス) id: d1870f2c27 (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - 初めまして!とっても素敵ですね!高評価しました! (2021年9月9日 21時) (レス) id: f84c743866 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:渦 | 作成日時:2021年1月6日 1時