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「普段勝己はどんな感じ？」
食休みの紅茶をいただいている最中の質問だった。食事中はポツポツと会話をしていたが、この人が話好きなことはよくわかった。
「爆豪君ですか……」
粗暴で暴力的な悪人面……とは言えないので、彼の良いところをあげていこう。嘘を吐くのは心苦しいからね。
「戦闘での立ち回りと、向上心の高さが凄いと思います。後、ちゃんと勉強も出来るところとか尊敬しています」
「だってよ勝己〜よかったじゃん」
「うるっせぇ黙れババア！ 喩語、てめェも余計なこと言ってんじゃねえよぶっ飛ばすぞ！」
また爽快感溢れる音が冴え渡る。まるで漫才を見ているようだ。
「ごめんね、こんな息子で」
凄い爆豪が不服そう。
「いえ、なんだかんだで良いクラスメイトだと思います」
「こんなだからモテないでしょー？」
「中学校の時は周りの女子がいいねって言ってましたよ」
その後に必ず怖いけどってついてたけどね！ 嘘は言ってないよ。すると爆豪母が驚いた幼な顔をして言った。
「ちょっと勝己！ 初耳なんだけど」
「てめェ本当にいい加減にしろよ……！」
「そういうこと言うから彼女出来ないんだ」
「余計なお世話だわクソが！」
「そもそも何で同じ中学の子が同じとこ言ったって言わないの！」
どうでもいいだろがそんなこと、と何とも爆豪らしい返答をしていた。母親は爆豪そっくりだが、父親はどうなんだろう。今日は仕事で帰って来ないと先程聞いたが。
それにしても親子仲良いんだなぁ。うちも悪いわけじゃないが、如何せん家に帰ってこないから……テレビ電話はよくやるけれど。こういう、直接的な家族のふれあいは微笑ましいように思える。
時計を眺めれば、もうすぐ20時を指すところだった。そろそろお暇しなきゃな、とその意図を伝えると、爆豪母は少し眉を下げて残念そうな顔をした。よっぽど息子の普段の姿が気になったんだな。
「お夕飯までいただいてしまい、何から何までありがとうございました。今度改めてお礼させていただきます」
「ああいいの気にしないで！ でも家近いんでしょ？ またおいで」
爆豪と違って優しいんだなぁ。爆豪と違って。
「ぜってぇ来んな、来たら追い出す」
本日何度目かのスパァンを聞けたところで別れの挨拶をしよう。
「それではお邪魔しました。爆豪君またね」
「何言ってんの。勝己、喩語さん送っていきなさい」
爆豪の今世紀最大の「はぁ！？」が住宅街に響いた。
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りっぴい(プロフ) - 作品全部読ませて頂きました！質問なのですが、この作品のように字や背景を変えるようにするにはどうすればいいのでしょうか。 (2018年4月7日 0時) (
レス) id: 72a6f55e69 (このIDを非表示/違反報告)
廿楽(プロフ) - 冷やしチョコさん» 個性が好評のようで嬉しく思います。文才は……大変恐縮です。更新頑張ります！ (2017年8月29日 9時) (レス) id: b2aca56a6e (このIDを非表示/違反報告)
廿楽(プロフ) - ログインしたくない病さん» 評価だけでなくコメントまでしていただけて私はとても嬉しいです。ありがとうございます。 (2017年8月29日 9時) (レス) id: b2aca56a6e (このIDを非表示/違反報告)
廿楽(プロフ) - 牙夢さん» 今回は更新じゃなくて申し訳ありません。続編もお楽しみいただけるように努めたいと思います。 (2017年8月29日 9時) (レス) id: b2aca56a6e (このIDを非表示/違反報告)
冷やしチョコ - 文才があるってこういう事なんだな…としみじみ思います。個性のアイディアが面白いし、何より小説の内容が面白いです。更新楽しみに待ってます！ (2017年8月29日 0時) (レス) id: 691aea1734 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：廿楽
| 作成日時：2017年8月13日 3時
