昔の話をしましょう�� ページ15
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Aの強さに助けられた日もあった。
それはキャンプ最終クールのある日の練習試合。
その日の先発は自分。キャッチャーは戸柱さん
そしてAはスタメン。
3人とも、対外試合初のスタメンだった。
そのこともあってか、その日は観客が多くて、
Aも戸柱さんも俺も燃えてきた！なんて
気合いを入れながらグラウンドへ向かっていた。
しかしいざグラウンドへ出てみると
様子が違った。
「女は帰れー！！」
「今年も最下位決まりだな〜」
「ほんとに勝つ気あんのかー！！」
21「…なんだ、これ」
『……』
3人でグラウンドに出た瞬間、
客席から降り注ぐ無数の野次。
…こんなこと、キャンプ中は全然無かったのに。
いや、無いほうが普通じゃなかったのかもしれない。
10「…おいA、大丈夫か？」
戸柱さんが思わずAに声をかけた。
『大丈夫です。気にしないでください、』
10「ほんとか？」
『はい。そんなことより、、
絶対、昇太を援護するんで』
任せてください、とにっこり笑うA。
10「…やっぱお前本物やわ、」
戸柱さんも笑う。
俺はと言うとAの笑顔にまたも面食らって、
少しだけ呆然としてしまった。
『じゃあ昇太、がんばるんやで！』
ばしん、とAは俺の背中を叩くと、
野手のアップの輪の中に入っていった。
10「これは負けれんぞ、昇太」
21「…一応プロ初登板なんですけどこんなに
プレッシャーかけられることってあります？」
10「ふは、冗談冗談、(笑)
いつも通りやれば大丈夫やから」
21「あの野次、、黙らせてやります」
昇太が本気になったの初めて見た！と戸柱さんは
騒いでいたが、今思えばあの状況で
あんなことよく言えたな、と少し感心する。
それは紛れもなく、Aの笑顔のお陰だろう。
試合はベイスターズの快勝だった。
Aは予想通り、攻守に大活躍。
俺は援護を受けながら無失点を貫き勝利投手に。
あれだけ降り注いでいた野次はAの
活躍とともに無くなり、代わりに
歓声と拍手が増えていった。
マウンド上で聞いていたその感覚は
とても気持ちが良いものだった。
(ナイスピッチ！昇太)
21(Aも、ナイスバッティング。
勝てたのもAのお陰だと思ってるから)
(なに、私は大したことしてないよ？(笑))
21(Aは強いから、
俺本気になれた気がするし)
(…私は大したことないよ、笑)
でも昇太が勝ててほんとに良かった、と言って
笑ったその笑顔がずっと見れるように、
俺は勝ち続けたいとその日に誓った。
Fin.
20190710
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ユーリ(プロフ) - マリカさん» コメントありがとうございます！！楽しみにしてくださりありがとうございます。今永さん気に入って頂けて、こちらこそ嬉しいです…！！まだまだ面白い今永さんを書いていきたいと思っているので、また楽しみにして頂ければ嬉しいです！！ (2020年1月5日 16時) (
レス) id: e8c830a416 (このIDを非表示/違反報告)
マリカ - こんにちは！ベイスターズのお話久しぶりに見たので嬉しいです！更新楽しみにしています^^ユーリさんが書く今永さん好きです笑 (2019年12月25日 1時) (レス) id: ff11a69ea0 (このIDを非表示/違反報告)
ユーリ(プロフ) - アヤメさん» コメントありがとうございます！！嬉しいお言葉ありがとうございます…！！今永さんの物語もこれから進めて行きたいので、また読んで頂ければ嬉しいです！！ (2019年11月16日 22時) (レス) id: e1fa61b4f3 (このIDを非表示/違反報告)
アヤメ - コメント失礼します。数少ない今永君のお話なのでとても更新を楽しみにしています！（今永君推しです）これからも応援しています。 (2019年11月13日 16時) (レス) id: cd3cbfc4e7 (このIDを非表示/違反報告)
ユーリ(プロフ) - ほのかさん» 初めまして！コメントありがとうございます。ほんとですか！！そう言って頂けると本当に嬉しいです…ありがとうございます！！書ける時にどんどん書きたいと思いますので是非また見に来て頂ければ嬉しいです！！ (2019年9月15日 3時) (レス) id: e1fa61b4f3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ユーリ | 作成日時：2019年7月4日 11時
