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memories32 ページ38

「んーっと………、あ、あった!!!」

ガサガサと文書の束を漁りながら御目当ての物を見つける。


「宙の呼吸の自分の型……???」

中身を見てみると、宙の呼吸を極めると、自分の型を出す事ができる。
その型はどの型よりも強い攻撃力、そして鬼の始祖さえも脅かすほどのものらしい。
最初の使い手以来、もう出ていないらしい。かなりの時間を要する感じがする…。
煙っぽい蔵を出て木刀を取りに行く。
ぶんぶんと振りながら、すべての型を使ってみることした。


そう、つまり。

『宙の呼吸を極める』という事を目指した。


熱心に振っている中、一つの想い出がよぎった。
あれは……。


「A、今日は呼吸を取得するわよ〜!!」

「はーい!」

あの時の私は、5歳だった。鬼という存在もあの時から知っていた。
母と打ち合いながら練習したんだっけ。父も手伝ってくれていたけど、宙の呼吸の使い手である父は忙しくて、私にかまけている暇もないくらいだった。
母は、水の呼吸の使い手だった。

あの時は父と母に囲まれて幸せだった。


でも、ある日突然私の目の前に信じがたい光景が映った。
包帯でぐるぐる巻きにされた父と母の姿。

持っても3日か4日だと言われた。意味がわからない。
母と父が最後にいったのは、確か……。


「私はAに自分だけのものを持って欲しい。けど、そこに辿り着くまではとても辛い。出来ないかもしれない。Aなら、きっと出来る。」

と言い残して。

父は宙の呼吸の使い手だった。自分の型というのは聞いた事はない。
ちなみにその後鱗滝さんのところに行き、水の呼吸も一緒に習得しながら宙の呼吸を極めた。
鱗滝さんに勧められ、水柱の冨岡さんにも師事した。

何故冨岡さんだったのか分からなかったけど、あの人は水の呼吸の自身の型を持っている。
鱗滝さんは宙の呼吸の秘密を知っていたんだ。

当時は意味がわからなかったけど、今わかった。
極めれば鬼の始祖に近づける。

きっと、父と母が居なくなったのはアイツが邪魔だと思ったからだ。
私は、そんな風に好きにさせる訳にはいかない。


絶対に。

作者のtea time 続編移行します。→←memories31



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くるみ(プロフ) - つんだこんだぱんださん» 投票ありがとうございます!!面白いと言っていただけてうれしいです…!200票目!記念ですね〜! (2020年11月3日 12時) (レス) id: 9fbaaf95e5 (このIDを非表示/違反報告)
つんだこんだぱんだ - とっても面白いです!あと面白度投票200票目でした! (2020年10月31日 15時) (レス) id: 428de47700 (このIDを非表示/違反報告)
くるみ(プロフ) - ぽんちゃんさん» あ、リクエストですか…??? (2020年6月29日 20時) (レス) id: 59d90933a5 (このIDを非表示/違反報告)
ぽんちゃん(プロフ) - 夢主、組織に目をつけられて、連れてくるよう命じられ、逆らえば殺される (2020年6月28日 14時) (レス) id: e2382ac4cf (このIDを非表示/違反報告)
くるみ(プロフ) - ゆきなさん» コメントありがとうございます…、漏れまくってますよね……(笑) (2020年6月21日 17時) (レス) id: 59d90933a5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:くるみ | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2020年5月5日 12時

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