ｺｳﾉﾄﾞﾘ2ｰ小さな命ｰ(2)

7ｰ2 ページ30

＜四宮side>



藤原が突然腹痛を訴え倒れた。
支えながらも何とか医局で横になる彼女は顔を歪め辛そうだ。

暫くしてｻｸﾗと様子を見に行けば、さっきよりはましになったようだった。

どこか悪いのかと聞き出せば、子宮筋腫があったとは。
しかも1年前だ。
これだけ痛がっているんだ、もしかしたら悪化してるかもしれない。

ｻｸﾗも考えは同じだったようで、すぐに検査する為立ち上がった。






抱き上げるｻｸﾗに一瞬不快に思ったが今は妬いてる暇はない。

しかし目の前で落ちるだの怖いだの騒ぐ二人。
藤原は頬を赤らめながらもｻｸﾗに抱き付いている。

それを黙って見ていられるか？

降ろすよう促せばｻｸﾗはｹﾛｯと否定する。
そんな空気に藤原は恐らく嘘をついて降りることに成功した。


その後すぐ立ち止まる藤原。
思わず腕を掴んだ。
逃げ出すと思ったのもあるが、さっきの二人を見せられた後だ。



離したくない。



そう思ってしまったからかもしれない。









相談室ー


鴻『これ、子宮筋腫じゃなくて子宮腺筋症だよ』


「1年前のｴｺｰ検査じゃ分からなかったんだな」


鴻「うん、MRIをやって正解だったね」




子宮腺筋症か…
こんなになるまでほっといたのか。
貧血もあっただろうし、日常生活も支障があったはずだ。
まったく、産科医のくせに。





鴻「こんな状態で仕事してたなんて」


四「ここまで悪いと厳しいかもな」





ﾎﾙﾓﾝ治療もあるが、痛みを抑えるだけだ。
それにやめたらすぐ再発する。
本人には酷だが…





「全摘を勧めるのが本人の為だ」









お前の笑顔が見れなくなるのはごめんだ。





俺は勝手だろうか。

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