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第9話 ページ9

現世の話を嬉々として聞いてくれるみんな。


篭手「やっぱり時代が変われば人も変わっていくんですね」

貴「そうだね」


時代が変われば人も変わる。

私は変われているだろうか。


松「主は今の時代は好き?」

貴「好きだよ。
今だけじゃなくて、みんなが生きた時代全て好き」

桑「じゃあ僕らもより一層の頑張らないとね」


その言葉が嬉しくて、胸がじんわり温まった。


篭手「じ、じゃあ、あと一つだけ気になることが…」

貴「ん?」

篭手「主は現世で将来を添い遂げる約束をされた殿方はいらっしゃいますか?!」


顔を真っ赤にして聞いてきた篭手切くん。

それは酔いからか好奇心からか…


貴「それって、結婚してるかってこと?」

篭手「はい!
主のお話では結婚は現世だとかなり普通だと」

貴「普通というか、昔より簡単になったからする人が増えたってだけだよ」

雲「篭手切、なんでそれが知りたいの?」

篭手「現世の婚礼ってすごーく華やかで美しいものだと聞いたことがあって、主もそれを経験されてるならすてぃじの参考にしたいなぁって!」


なるほど。

私が結婚してるかじゃなくて、参加の経験者か知りたかっただけか。


貴「えっと、私は結婚してないよ。
出席したことはあるけど、派手な演出とかも無かったし静かな結婚式だったから参考にならないかも」

雲「なら殿方は?いるの?」

貴「いないいない!!」


いたら審神者なんて出来ないよ。


そう言おうとした、瞬間だった。


松「だってさ、桑名」

桑「うぇ?!」


え?


桑「な、何!?
なんで僕に振るの?!」

松「君も気になるんでしょ?
主の殿方事情」

桑「だからなんで?!」


あれ、私お酒飲んだっけ…

体が熱い…


雨「頭?大丈夫ですか?」

貴「え、な、なんで…?」

雨「顔が…
もしかして誤ってお酒飲んでしまいましたか?」

貴「ん!大丈夫!飲んでない!」


嬉しいよ。

嬉しいんだけど


その先が…想像出来なくて…


私は何故かモヤモヤする胸にそっと手を添えた。

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華ヶ崎レオ(プロフ) - 杜さん» ありがとうございます!! 雨さんが失恋した日はきっと大雨が降ったことでしょう… (1月28日 10時) (レス) @page23 id: c0d7bd9e07 (このIDを非表示/違反報告)
- 桑名とのやり取りがとっても尊かったです!! でも、五月雨...うぅ。辛い。 刺さりました。 (1月27日 12時) (レス) @page2 id: 46ddc69a05 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:華ヶ崎レオ | 作成日時:2023年11月22日 22時

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