第10話 ページ10
夕食を食べ終わると、ソファーに座ってくれと言われた。
座ると、ちょっと待っててと言いどこかに走った。
ロ「お待たせ」
手に持っていたのはドライヤーとブラシ。
ロ「乾かしたるって言うたやろ？」
貴「い、いや、自分でできる…から」
ロ「ええやん！な？」
貴「い、いい…」
ロ「そのままやと風邪引くし、気持ち悪いやろ？」
貴「…わかりました」
…従って、余裕を持たせておけば隙ができる。
それまで耐えろ、私…
ロ「じゃ、乾かすで〜」
太ももの上で固く拳を握った。
見ず知らずの男性、しかも私を誘拐したやつに髪の毛を触られることがどれほど不快か…
でも、さっきの発言を聞いて恐怖心がまた戻ってきている。
昨日あんなに触れられて、叩かれて、彼氏と別れさせられて、散々だった。
のに
なぜ今日はこんなに優しいの？
ロ「俺姉妹とかおらんくて一人っ子やねん。
幼馴染には妹がおるんやけど、それが羨ましくてな」
普通のドライヤーと比べて音が小さいので、彼の声がうっすらと聞こえる。
ロ「なんか俺、妹が出来たみたいでワクワクしとる」
妹…
ロ「Aちゃんにはお兄さんがおったよな？」
貴「…はい」
ロ「どんな人なん？」
私は心の中で「そこまでは知らないのか」と思った。
貴「…兄は」
ー「近づくな！ブス！」ー
貴「…優しい人です」
ロ「そっかぁ、羨ましいなぁ」
目を細め、下唇をほんの少しだけ噛んだ。
ロ「お兄さんも幸せ者やな」
貴「え？」
ロ「こんなに可愛くて、優しくて、華奢で、でも強気で、泣き虫な妹を持てて。
お兄さんが羨ましいわ…」
一瞬の声の変化に、私は後ろを向いた。
ロ「わっ！突然振り返らんといてよ！
びっくりするやん」
貴「ご、ごめんなさい」
顔を戻し、また目を細めた。
彼は私をどうしたいのか分からない。
私の弱い所に漬け込んで、洗脳したいの？
それとも自分の弱い所をあえて晒して、情を湧かせたいの？
彼の愛は異常だ。
そして重い。
だけど、私にはそれが「不器用なだけ」と思えてきた。
ロ「はい出来たで。
さすがワシやなぁ、サラッサラ！」
分からない。
彼のことが、何一つ
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華ヶ崎レオ(プロフ) - はるまろさん» ありがとうございます！今今出来ました...！ (2018年10月6日 3時) (
レス) id: a8b7c32919 (このIDを非表示/違反報告)
はるまろ(プロフ) - ロボロさん編とても面白かったです！ヘビースモーカーさんのも楽しみに待っております！ (2018年10月6日 3時) (レス) id: 51f26c8edc (このIDを非表示/違反報告)
華ヶ崎レオ(プロフ) - ちゃんぱみさん» ありがとうございます！次のお話はもう少し平和にしていきたいところ...いや、平和なんて無かったんや (2018年10月6日 2時) (レス) id: a8b7c32919 (このIDを非表示/違反報告)
華ヶ崎レオ(プロフ) - ナナナさん» ありがとうございます！そう言っていただけるとモチベが上がります！ (2018年10月6日 2時) (レス) id: a8b7c32919 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃんぱみ(プロフ) - あ〜〜〜〜〜〜めちゃくちゃ面白かったですドキドキしました！！次のお話も楽しみです〜！！ (2018年10月5日 21時) (レス) id: 25198e6015 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：華ヶ崎レオ
| 作成日時：2018年9月30日 19時
