第8話 ページ8
貴「うぅ…」
トイレから出て、先程のことを思い出した。
プライドが…
ふと気がついた。
あれ、私今…自由…
バッ！と玄関の方をみると、鍵しかかかってなかった。
貴「今、なら…」
ロ「Aちゃん」
貴「ひっ」
いつの間に隣にいたのか、首を傾げて口角を上げる彼がいた。
ロ「何しとるん？
はよ戻り」
貴「は、はい…」
だよね、逃げられないよね。
暗い部屋に戻る途中、リビングを見た。
綺麗に整頓されてて、普通の男性にしては物が少ない。
貴「あ、あの、ちょっといいですか？」
ロ「ん？」
貴「私そろそろお腹すきました。
それからお風呂も入りたいです」
ロ「そっか、昨日からなんも食べてへんもんな」
そして私は両手を上げ、
貴「あと、もう手を縛るのはやめてください」
ロ「なんで？」
覚悟を決めろ、私。
一日で悟った。
もうここからは、出られない。
貴「私はここから出ていきません、絶対に。
だから、せめて手だけは自由にしてください」
彼はうーん、と悩んだ。
ロ「ダメに決まっとるやろ」
貴「…え？」
ロ「Aちゃんの頼みはできるだけ叶えたるつもりやけど、ちょっとそれは嫌やわ」
貴「な、なんで…」
ロ「その代わり、後ろやなくて前で縛ったる。
その方がええやろ？」
うん！そうしよ！と笑う彼に、私は口を結んだ。
ロ「あ、風呂入りたいなら下着とか服とか用意せんと。
さすがに買いに行くのは抵抗あるからネットで買うか…
届くまで俺の服着とってくれん？」
私は首を振った。
ロ「裸でおるの嫌やろ？
俺も、Aちゃんの裸見るのはまだ…無理…やし」
突然ごにょごにょとうつむきながら話した。
耳まで真っ赤になる彼を見たのは初めてだ。
え、何この反応…
ロ「な？半日我慢するだけやで！」
私は渋々首を縦に振った。
ロ「じゃあ、先に風呂入ってき！
その間に飯作っといたるわ」
おかしい。
おかしいよ
さっきの反応は何？
ロ「風呂はトイレの横な！」
振り返った瞬間、彼の布が翻った。
幼い顔に、可愛い笑顔。
なぜこんな優しそうな人が誘拐なんて…
いかん、染まるな私。
貴「…お借りします」
ロ「うーい」
こいつに染まるなんて、あってはならない
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華ヶ崎レオ(プロフ) - はるまろさん» ありがとうございます！今今出来ました...！ (2018年10月6日 3時) (
レス) id: a8b7c32919 (このIDを非表示/違反報告)
はるまろ(プロフ) - ロボロさん編とても面白かったです！ヘビースモーカーさんのも楽しみに待っております！ (2018年10月6日 3時) (レス) id: 51f26c8edc (このIDを非表示/違反報告)
華ヶ崎レオ(プロフ) - ちゃんぱみさん» ありがとうございます！次のお話はもう少し平和にしていきたいところ...いや、平和なんて無かったんや (2018年10月6日 2時) (レス) id: a8b7c32919 (このIDを非表示/違反報告)
華ヶ崎レオ(プロフ) - ナナナさん» ありがとうございます！そう言っていただけるとモチベが上がります！ (2018年10月6日 2時) (レス) id: a8b7c32919 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃんぱみ(プロフ) - あ〜〜〜〜〜〜めちゃくちゃ面白かったですドキドキしました！！次のお話も楽しみです〜！！ (2018年10月5日 21時) (レス) id: 25198e6015 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：華ヶ崎レオ
| 作成日時：2018年9月30日 19時
