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33ボルト ページ33

再び目を覚ますと、ベッドに寝かされていた。


暗い、暗い部屋。


手と足は拘束されていたが、起き上がる事が出来た。


貴「…ここは」


キョロキョロと見回し、窓から差し込む光に目を凝らした。


瓦礫と、布…みたいなものが見える。


私はベッドの上で足に巻かれた太い紐をなんとか取った。


貴「いって〜…」


真っ赤じゃねぇかよ…

でもこれで歩けるぞ。


ドアを足で開けようとしたが、つっかえてるのか開かなかった。

ふと床に落ちていたノートに目をやると、ドクンと心臓が大きく跳ねた。

貴「これは…私の小学校の名前…」


急いで窓に近づくと、グラウンドにはショベルカーなどの重機が置かれていた。


私の小学校は廃校になり、今取り壊し作業真っ只中のはず。


貴「今何時だろう…」


人がいないから取り壊し作業は中断してるのかな…

窓は木の板でバツ印のように塞がれてて脱出出来ない…

スマホも奪われたままだ。


貴「…どうしよう」


お腹も空いたし、身体中痛いし

私ここで終わるのかな。


私はベッドに戻り、溜息を吐いた。


使い物にならない充電器は、もういらないってか。

あーぁ、メイドカフェやってた私が懐かしいよ。


貴「いづみと、みんなで海…行きたかったな…」


空腹に耐えるよう、ゆっくり目を閉じた。


その時


?「ねぇ、ここは」

?「保健室って書いてあるよ〜」

?「ドアのところにつっかえ棒がしてあんな」

?「ビンゴ…」

貴「…誰」


扉が開かれると、複数のライトが目を刺激した。


幸「いた!!」

三「あ〜!Aさん、み〜っけ!」

万「ひでぇ有様だな」

密「ボロボロ」

貴「え…」


それは懐中電灯を持ったみんなだった。

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華ヶ崎レオ(プロフ) - クレイジー蜜柑★さん» ありがとうございます(*´-`*)頑張ります!! (2017年8月5日 10時) (レス) id: a8b7c32919 (このIDを非表示/違反報告)
クレイジー蜜柑★(プロフ) - この作品凄く面白くて好きです!いつも更新楽しみにしてます!頑張ってください! (2017年8月5日 2時) (レス) id: 64693996aa (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:華ヶ崎レオ | 作成日時:2017年7月29日 14時

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