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27ボルト ページ27

夕方、バイトが終わってすぐ寮に帰った。


貴「ただいま」

監「おかえり。
ご飯出来てるよ」

貴「あー、今日部屋で食べるよ」

監「え?」

貴「ごめんね」


私はいづみの横を通り、部屋に戻った。


尋常ではない疲労感、そして居づらさ。

初めてこの寮に来た時と同じ気持ちだ…


貴「…しっかりしろ、A」


みんなに迷惑かけちゃダメだよ。


コンコン、とノック音がした。


貴「はい」

紬「俺です」

貴「紬さん…」


私はドアを開けた。

そこには夕食を持った紬さんが立っていた。


紬「夕食を持ってきました」

貴「ありがとうございます」

紬「あ、テーブルまで持っていきますよ」

貴「お願いします」


中央にある小さなテーブルに、コトリと置いてくれた。

私はテーブルの前に座った。


紬「何かあったんですか?」

貴「え?」


突然聞かれ、一瞬思考が停止した。


紬「朝から様子がおかしいので」


心理学を習ってただけあって鋭い。


貴「少し具合が悪かったんです」


そう笑うと


紬「…嘘はダメですよ」


やっぱり隠せないよな。


紬さんは私の顔をのぞき込んだ。


貴「…ごめんなさい」


私は紬さんに全て話した。

ズキズキと痛む胸が、私の辛さを物語る。


紬「あの電話はそんなことが…」

貴「本当にごめんなさい…
紬さんまで巻き込んじゃって…」

紬「それは大丈夫ですけど、俺が心配なのはAさんです」

貴「私…?」


紬さんは私の頭に手を置いた。


紬「今にも泣きそうな顔してるので…」


泣き、そう…?


紬「大丈夫です、俺はAさんの傍にいます。
だから我慢しなくていいんですよ、」


じんわりと涙が視界をおおった。


貴「…我慢なんてして…な」


してない。

ただ泣きたくないだけ。

なのに目から出るモノは止まらない。


紬さんの手が、優しく頭を撫でた。

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華ヶ崎レオ(プロフ) - クレイジー蜜柑★さん» ありがとうございます(*´-`*)頑張ります!! (2017年8月5日 10時) (レス) id: a8b7c32919 (このIDを非表示/違反報告)
クレイジー蜜柑★(プロフ) - この作品凄く面白くて好きです!いつも更新楽しみにしてます!頑張ってください! (2017年8月5日 2時) (レス) id: 64693996aa (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:華ヶ崎レオ | 作成日時:2017年7月29日 14時

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