第23話 ウツボの誘い ページ23
失礼しました、と扉を閉めて大きく息を吐いた。
貴「まぁ、良いか」
そういえばここ、オクタヴィネル寮…
フロイドさんいるかな…
もう少しフラフラしても怒られないかしら。
?「おや、迷子ですか?」
貴「ギャッ!」
突然話しかけられて驚いた。
声を掛けた招待はジェイド先輩だった。
ジェ「こんにちは。
アズールにご用ですか?」
貴「あ、いえもう終わったところでそろそろ帰ろうかな〜って」
ジェ「そうなんですね。
出口までお送りしましょう」
貴「どうも…」
ジェ「それとも、フロイドの部屋が御要望で?」
貴「え、ぇ」
予想外のセリフに言葉を詰まらせてしまった。
あれ、私まさかバレてない…わよね?
さすがにね…?
ジェ「冗談で言ったつもりなのですが、もしや図星ですか?」
貴「そ、それは、あの」
ジェ「仲がいいのは良い事です!
フロイドに友人が出来たのは僕も嬉しいですし、是非僕とも仲良くして頂きたい」
貴「へ、はい、よろしくお願いします?」
なんとか回避してホッと息が漏れた。
ジェ「Aさんはフロイドの言う通り面白いお方ですね」
貴「そうですかね」
ジェ「えぇ、あの人が気に入るのも分かる気がします」
気に入ってくれてるんだ…
うっすらと分かってたけど、第三者から聞くとやっぱり嬉しいですわ。
ジェ「もう少し僕とおしゃべりしましょうか。
部屋におすすめの紅茶が…」
?「いーや、もうダメ」
ジェイドさんと私の間にフロイドさんが割って入った。
フロ「何どさくさに紛れて自分の部屋入れようとしてんの?」
ジェ「おやフロイド、もう用事は済んだのですか?」
フロ「当たり前じゃん」
ジェ「それは素晴らしい」
険悪なムードを察知した私は数歩下がったが、フロイドさんに腕を掴まれてどこかに連れて行かれた。
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作者名:華ヶ崎レオ | 作成日時:2023年3月10日 22時