屋上であったのは…？【Stpr】 (ページ5)

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黄色いカーディガンの男の子。ページ5

ころん視点。

また先客だ。

その先客は涙を流していた。

綺麗な涙だった。

「どうしたの？」

なんて聞いたら

「好きな人には裏切られて。クラスにも居場所がなくて。いじめられてて。家に帰っても居場所はなくて。

痣が…増え続けるんです。毎日、家に帰るたび。」

…

一瞬、時が止まったような気がした。

僕と同じ悩みを持った子は初めて見つけたから。

「ねぇ、やめてよ」

本当は思ってない。どうでもよかった。

でも声をかけてしまったんだ…。

「…無理ですかね…。

家に帰ってもこの痣増え続けるだけなんですよ？

生きてる意味なんて…」

綺麗な涙を流しながら君は言う。

あぁ、どうしよう。この子は止められない。

僕には止める資格がない…でもここからは消えてよ。

君を見てると心苦しいから。

「今日のところは…大人しく帰りますね。

また明日…。」

ボソッと君は呟いた。

良かった…。

明日こそは死ねる…。