森のこもれび【gt】 (ページ16)

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１６．ヒヤッとする朝ページ16

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眩しい太陽の光を浴び目を覚ます

右隣が暖かいな、と思いチラッと見るとぐっちが寝ていた

眼鏡をきちんと外して寝てる辺り気づいたら寝ちゃってたなんてことはないはずだ

起こさないようにと思いソッと彼から離れようと動くと体の後ろに回っていた腕に引き寄せられた

びっくりして声は出なかったが心臓の音はバクバクと聞こえる

ソファで横になって寝ているぐっちの上に乗るように寝転がっている私

離れようと動いても後ろに回っている腕によってぐっちの胸からは離れることが出来ない

……………ってこの体勢勘違いされない！？

『んん…っ、ぐっち、ちょっと……』

gt「……ぁむ」

『ひゃっ』

突然耳を甘噛みされ声を上げてしまった…

幼い頃によく耳を甘噛みされていたが、やはりこの大人の年になって甘噛みされると少し力はあるようで擽ったい

耳元からぐっちの吐息を感じ肩がピクッと跳ねる

く、擽ったい…

『ちょ、ぐっち、ほんとにだめ…っ』

gt「んぁ……あ…？」

『ん……はぁ…っ、やっと、起きた……っ』

「……んぁぁ、はよ……」

本当に目覚めたばかりだからなのか、目を擦っている

こ、こんのぉ……

狼男がぁ……！！

『あのね、寝起きで気づいてないと思うけど耳噛まれたんだからね…！？』

gt「……ぁ、あ？え？」

『ば、ばかっ』

gt「あ、ちょっ、動くな！」

『ぇ……きゃっ！？』

布団がお互いの体に絡まった状態で動いてしまった為ソファから落ちる私とぐっち

今度の体勢はぐっちと真逆で

私は床に寝っ転がっていた

『……ぐ、ぐっ、ち…っ』

gt「…………A…」

『……ん』

頬を急に手でなぞられ体が跳ねる

恥ずかしくなって顔に熱が集まる

それを隠すように手を出すとぐっちに掴まれた

そんな彼の目は赤く貫いていた

『………ぁ…』

やられる、と思った瞬間

ガタンッと物が落ちたような音がした

私とぐっちはその音にびっくりしお互い辺りを見渡す

するとぐっちの後ろにはスマホを拾おうとしているげんぴょんとたらちゃんの姿が

gn「…うわぁ、ぐっちのえっちぃ～」

gt「え、ちが！」

tr「A食べようとしたぁ～」

gt「違うって！あれは事故！」

「またまた～」とぐっちをイジっている2人

何がともあれ、助かった……

あのぐっちの顔は、さすがにやばかった

獲物を捕らえた狼のような鋭い眼光と、舌だった