○○太宰と□□彼女【文豪ストレイドッグス】【短編集】

普通の太宰と病弱彼女(死ネタあり) ページ5

Aside

A｢太宰さんごめんね。私、余命3週間程度って言われちゃった。｣

私は元々持病がある。
最近、悪化した。
だから入院してた。
こうなるのはあんまり考えなかった。

太宰｢私、Aちゃんが死ぬの嫌だよ。
どうせなら私も連れて逝ってくれないかい？｣

A｢そんな事言わないでよ。
今から楽しい事しよう！思い出作ろ！｣

思い出作った方が悲しくなる事はわかってる。それでも一緒にいたいんだ。

太宰｢じゃあ探偵社の皆と最期の思い出、
作りに行こうか。｣

A｢明日は外出許可出たから行きたい！｣

_______________
in探偵社

私がもう、あまり生きられないことを
探偵社の皆に話した。

敦｢僕、Aさんがいなくなるの
寂しいです…｣

国木田｢お前の分の仕事を誰がやると言うのだ。｣

国木田さんはいつも仕事の事ばっかだな。
敦くんは優しいね。

賢治｢僕が病気を吹っ飛ばしちゃいます！｣

谷崎｢そンな…僕も寂しくなッちゃうよ…｣

賢治くんは元気だね。
病気、吹っ飛ばしてほしいな。
谷崎くんは何を言ってるかな？
ナオミちゃんがいるのに。

他にも色々な人が心配してくれた。
でも心配かけたくないな。

A｢そんなに暗くならないでよ！
これから、急だけどパーティでもしよう！｣

太宰｢それが最期の思い出かい？｣

A｢皆といられればそれでいい。｣

_______________
1週間後。

昨日、最期のお別れパーティは終わり、
あと、少しの寿命となった。
外の景色は濃い藍色に
一つの丸い月が綺麗な夜。
儚く私を照らす月の光が幻想的だった。

太宰｢また暗くなっていたのかい？｣

A｢太宰さん居たんですね。｣

太宰｢ずっといたよ？！｣

A｢ふふっ、すみません。｣

こんなたわいない会話が続いたらいいのに。

太宰｢ねぇ、Aちゃん

月が綺麗だね。｣

A｢私もそう思っていたんですよ。｣

太宰｢ありがとう。愛してるよ。｣

chu‥♡

A｢…んっ…｣

月の光は深い口付けをする2人を照らしていた。

A｢ありがとう。一番の思い出になるよ。｣

太宰｢私こそありがとう。幸せだったよ。｣

A｢私の分まで生きてね。｣

ﾋﾟｰﾋﾟｰ

その夜、彼女は静かに永遠の眠りについた。

_______________
数年後

太宰｢今日も国木田君が仕事しろって煩くてさ…｣

今日も太宰は彼女の墓に語りかける。

彼女の墓の前は白いカーネーションが飾られていた。

太宰｢君が逝っても私の愛は生きているよ。｣

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