36個目 ページ38
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『おまっ「随分と久しいな梨花」
相手の女は私の言葉を遮った。
その手には私のモノと同様に
【ヒプノシスマイク新世紀】を握りしめていた。
「前にあった時と比べ身長が少し伸びたか?フフッ」
なんて私を小馬鹿にしたようなことを言ってくる。
こんなことを言うやつは一人しかいないだろう…
『お久しぶりです…【無花果】さん』
無「あぁ、元気にしていたか?」
『お陰様で…。』
なんで…こんな所に無花果が…?
きっと用があるのだろうか。
どちらにせよ、きっと厄介なことには違いない。
だが…私はこの人に従うしかない。
私の壊れた事務所のドアを立て掛け、
キッチンへと向かった。
無花果はまるで自分の家かのように
私の事務所の牛革のソファーにドカッと座り込んだ
私はコーヒーメーカーに水と珈琲豆を砕いたものを
セットし、ふかし始めた。
部屋には珈琲のいい香りが充満し出す。
その匂いに鼻を擽られたのか、
無言だった無花果が口を開いた。
無「どうだ。1人でやれてるか?
……私はお前にヒプノシスマイク新世紀の感想を
聞きに来たんだ。」
無花果はこちらを見つめながらそう言い放った。
確かに私はこの人にヒプノシスマイク新世紀を
貰った。
この人からヒプノシスマイクを貰っていなければ
きっと私は今頃野垂れ死んでいたはず…。
この人には返しきれない恩がある。
『はい。とても充実した生活を送っています…
ヒプノシスマイク新世紀はやはり、
通常のマイクとは異なり精神干渉がとても…
いや、とてつもなく強いです。
ですから他の一般市民が持つには適さないか
と…。』
無「そうか…」
出来上がった珈琲をお客様用のカップに装いながら
そう言った。
無花果は少し…考え、またソファーでくつろぎ
始めた。
こんなワガママな人だが…多分いい所もある
…はず…。
『ブラックでいいですよね…?』
無「あぁ。ありがとう梨花」
2人の間にしばらくの沈黙が流れた。
外に飛んでいる鳥達の囀りがとても良く聞こえる。
車の音や電車の音。
そしてアニメやボカロの機械音。
そんな音が外から部屋に小さく流れ込んできた。
(気まづい…)
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めぐみん - めっちゃ気に入りました!次の更新期待していまーす! (2019年1月14日 10時) (レス) id: 783d8186db (このIDを非表示/違反報告)
陽毬(プロフ) - とっっても面白いです…! 続きが気になります! もっと伸びるべき小説だと思います! 更新これからも頑張って下さい! (2019年1月2日 21時) (レス) id: 72bc1d245d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミオピ | 作成日時:2019年1月1日 0時