【ツイステ】オクタヴィネルに愛される7《逆ハー》 (ページ6)

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306話ムカつく奴ページ6

壁に背を預け2人空を見上げる

ﾚｵﾅ｢……。てめぇにも兄貴が……。

できる上を持つと、下は必要とされねぇ。お前もそうだったのか？｣

貴｢うん。だから私は努力したの。｣

努力。俺が嫌いな言葉。

ﾚｵﾅ｢だがな、2番目ってだけで、少し後に生まれたってだけで……どれだけ努力したって、結局無意味なんだ。
何も報われない。｣

貴｢そうね。確かに報われないかもしれない。

でも無意味じゃない。貴方の努力は見てわかるもの｣

ﾚｵﾅ｢は……｣

貴｢貴方の魔法を見て思ったの。

あんな高度な魔法、努力した人にしか出来ないもの。

貴方は凄い魔法士よ。

あなたの努力は、ちゃんと、意味がある。

まぁ、私に負けたんだから私には及ばないけど。｣

そう嫌味を言いながら悪戯に笑うA。

ホントムカつく奴だ。

ﾚｵﾅ｢ﾁｯ……。…クソ……。

だが、努力した所で上が居るならな意味も無ェ、認められるわけがない。だから俺は、1番にはなれねぇんだ。｣

貴｢うん……分かるよ。私もね、お兄ちゃんが羨ましかった。

私が1番だったらって何度も思った。

けどね、その人がいなくなっても、何も変わらなかった。

ただぽっかりと空いた穴。

それだけが残った。

何をしても塞がらない。消えないこの穴が

いつまでも私を苦しめる。

だから2番目がちょうどいいの。誰かの背中が見えるくらいが。

1番前に立ってしまったら、そこはきっとまっさらだから。

…何も見えないなんて、嫌じゃない……。｣

そう切なげに笑うA

貴｢でもね、レオナの努力は私が認める。

貴方のしてきた努力は、砂にはならない。

だからもっと努力して、私に勝つくらい強くなってね｣

悪戯に笑うA、ムカついたが

その言葉に救われた。

…それと同時に…Aの抱えているその穴を埋めたいって、そう思ったんだ。