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349話 海の魔女 ページ49

ヴィル「次はアタシとのデュオよ。」



蛸の魔女の衣装を纏ったヴィルさんが水槽に入ってくる



貴「でもヴィルさんは大丈夫なの?人間でしょ?」



ヴィル「アタシも水の中で息ができる薬を飲んでるから
平気よ。

じゃ、始めるわよ。アタシのお姫様。」



差し出された手を掴み合図する


先にヴィルがスタンバイ




ヴィル『願いを…叶えましょう〜

貴方が望むのならばどんな願いでも叶えましょう〜

あなたの透き通った瞳が欲しいあなたの綺麗や長い髪が欲しい〜

あなたの綺麗な歌声が欲しい〜あなたがの心が欲しい〜

でもそれは叶わない〜

欲しいものはなんでも手に入るのに、
あなたの心だけは手に入れられないの〜

願いを叶えるためにあなたは何を差し出すのかしら
そしてあなたは私に何を望むのかしら』




それからヴィルさんの元へ泳いで合わせる



貴『私は人間になりたい〜もう一度彼に会うためなら

何を差し出してもいいの〜』


『『あなたの為なら〜』』

『叶えましょう』『差し出しましょう』

『どんな願いでも』『どんな対価でも』


上手く歌を合わせてくれるヴィルさん。

綺麗なハモリがとても気持ちいい



ヴィル「貴方の声を対価に足を付けてあげる。
だけど気をつけて人魚姫。あなたは結ばれなくちゃいけない
思いが叶わなかった人魚は泡になって消えてしまう」


貴「ありがとう、ヴィル…あなたの事は忘れないわ…
私きっと幸せになってみせるから…」


そう言って舞台から外れる



ヴィル「だから絶対に、結ばれるのよ。人魚姫。

私は見守ってるから…。

大好きな人魚姫…。」


寂しげな魔女を最後に一旦幕は降りる

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作者名:ヒスイ | 作成日時:2021年9月4日 1時

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