【鬼滅の刃】君がため《短編集》

時透無一郎『優しさのその裏に』3(真相編) ページ26

そして連絡を聞き、帰ってきたAは泣いていた。




こんな奴らのためにも涙を流すAはやっぱり優しいと思った。




泣きながら拳を地面に叩きつけるAを見ていられなくなって、うしろから抱きしめ、その手をつつみこむ。




時透「Aのせいじゃない…。」




そう。全ては君を大事にしなかったあいつらが悪い。



泣きじゃくるAの背中をさする。




時透「大丈夫…大丈夫。」



これでもう君を苦しめる奴はいなくなったから。



そしてAが落ち着くまで側にいた。



気がつくともう日が登っていた




貴「ごめんね…こんな時間まで…。」




正気に戻ったのか僕の手からすり抜けていくA




時透「ごめんねより、ありがとうの方がいい」




殺させてごめんね。より殺してくれてありがとうって言ってくれる方がいいでしょ？




貴「ありがとう…」




そう微笑むA。その笑顔は僕の罪を許してくれる気がした。




時透「よく出来たね」



と頭を撫でる。



貴「…これから…どうしようかな…」





何ていうA。もちろん、




時透「僕の所に来れば良い」




そう言うと、Aは困ったように笑う




貴「また言ってる…。でもね、時透君はこれから出会いがもっとあるから、私みたいなおばさんなんかより…」




君とは4つしか変わらないのに…



時透「また子供扱い…？僕は君が思うほど子供じゃないよ…」




Aの頬に触れ、キスをする。




僕はもう子供じゃないってこと教えてあげる。




離れようとするAだけど、逃がさない。



そのキスは自然に深いものへと変わった



まだ満足してないけど、呼吸が辛そうなAを見かねて離れる。




Aの顔は真っ赤になっていてとても可愛い。




時透「僕はAがいい。Aじゃなきゃ嫌だよ…」




そう。A以外は何も要らないよ。




時透「好きだよ…A…」




再びキスをする…今度は離れようとせず、僕を求めてくれた。




あぁ愛おしい…。これからは僕のものだね…。




例えそれが、許されない事だとしても…

竈門炭治郎『だった人』→←時透無一郎『優しさのその裏に』2(真相編)

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