吉田松陽『何年でも』シオンさんリクエスト ページ7
吉田松陽『何年でも』〜六兆年と一夜物語より〜
松陽side
この話は…私がまだ幼い子供の時の話です…。
私は忌み子として生まれ育った
牢に繋がれ、食料は一切与えられず、暴力を振るわれ暴言を吐かれ辛い日々だった
そんな辛い日々を変えてくれた人
その名を…A
ある日、見知らぬ少女が牢に入ってきた
その少女の手が僕の元に伸びる
いつものように暴力を振るわれると思い目をつぶった。
だが痛みは来なかった。
恐る恐る目を開けるとそこには差し伸べられた小さな手があった
「友達になろう？私も君と同じなの」
彼女も実は普通の少女に見えるが命はあるものの僕と同じ人では無い者だったのだ
少女は牢と僕に繋がれていた鎖を簡単に壊した。
「ほら。早く行こう。」
少女に手を引かれ牢を共に抜け出す
僕にとって初めての外だった。
青くて明るい。木々がそよいでとても気持ちが良い。
「そういえば貴方名前は？」
そう尋ねる君。だけど僕には…
少女は何かを悟ったように頷くと話し出した
「私はA。貴方は今日から松陽よ。」
「松陽？」
その名は僕の胸に響いた
「そう。貴方が初めて見たものよ。
太陽に松が照らされて綺麗でしょう？だから松陽。
気に入らなかった？」
「ううん。とても…いい名だ。」
それからAと走って村の外に出て沢山の事を教えて貰って色んなものをこの目で見た。
すごく楽しくて生まれて初めて幸せというものを知った
だけどその幸せはあまりにも短かすぎた
空が朱くに染まる頃村が騒ぎ出した。
『化物が逃げたと』
村の人達はもう僕達の近くまで迫っていた。
「こっちよ…早く。」
Aに手を引かれて逃げ隠れる
「どうして僕と一緒にいるの？見つかれば君は殺されちゃうのに」
「大丈夫。きっと一緒に逃げるの」
だが村人に見つかり牢に捕らわれてしまった。
「A…僕が囮になるから君は逃げて。」
「でも…そしたら松陽が…。」
「君にはないものを僕が持っている。僕は死なないから。君が生きていれば必ずまた会える…。だから…待ってて。」
僕は村人と戦いその隙にAを逃がす。
振り返らないように外への道を進む。
その後ろでAが叫ぶ
「分かった…何年でも…何百年でも…。いや…いっそ何兆年だって…！！待ってるから…」
(続く)
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ヒスイ(プロフ) - こかさいだーさん» 沢山のお気に入りありがとうございます！通知音が幸せでした！嵐の夜には長編なりそうですので、別作(小説)としてつくろうかな？と思います！気長に待ってくださると助かります！ありがとうございます！これからも頑張ります！！ (2020年5月21日 1時) (
レス) id: a217f5439d (このIDを非表示/違反報告)
こかさいだー(プロフ) - お気に入り失礼します！個人的に(嵐の夜にめっちゃ気になるので続きお願いします！(コメントしたのがこっちですいません･･･)これからも応援してます！ (2020年5月20日 20時) (レス) id: 547b12db08 (このIDを非表示/違反報告)
ヒスイ(プロフ) - アイさん» 斉藤終完成致しました！短くなってしまいました！申し訳ございません！ (2019年5月26日 18時) (レス) id: a217f5439d (このIDを非表示/違反報告)
ヒスイ(プロフ) - 肉さん» 河上万斉完成致しました！ (2019年5月26日 18時) (レス) id: a217f5439d (このIDを非表示/違反報告)
ヒスイ(プロフ) - アイさん» リクエストありがとうございます！かしこまりました！しばらくお待ちください！ (2019年5月16日 0時) (レス) id: a217f5439d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ヒスイ | 作成日時：2018年12月1日 18時
