第19話 ページ26
リビングへ行くと一郎先輩が何やら真剣にテレビを見ていた。
覗き込むと、見ているものは番組表。
おそらく深夜に放送するアニメの予約でもしているのだろう。
ブレないなぁ。
すぅっ…と息を吸って、吐くと同時に先輩の背中に飛びつく。
「いっちろーせんぱい!今夜一緒に寝ていいですかっ?」
集中している時に声をかけられたからか、いきなり飛びついたからか、はたまた両方か、先輩は凄くびっくりしていた。
だってもう肩が飛び跳ねてたもん。
「ちょっ…A!おどかすなよ!」
「ねぇいいでしょ先輩!同じお布団で寝ましょ?!」
取り敢えずぐいぐいいってみる。
実は泊まりに来た際は毎回「一緒に寝てください」と言っているのだが、一度も一緒に寝てくれたことがない。
私が先に先輩の布団に入っていれば、先輩はリビングのソファで寝てたし、「雷が怖いから一緒に寝て(大嘘)」と言えば私が寝るまで起きていて、寝てしまった私を別室に運んでから寝る…
イケメンかよ!!!!!
そこまでして私と寝たくないのかとむしろ闘争心に火がついた。
なんとしても今回は一緒に寝てやる。
「だーかーら!いつも断ってるだろ?!今回も駄目に決まってるだろうが!」
「決まってないです!!」
「決まってんだよ!!!」
頑なに認めてくれない先輩。
何がいけないんだ?
減るもんじゃないし良くないか?
一郎先輩のケチ!
「もういいです!あっちの部屋で一人で寝ます!」
「わかったのならいい。ちゃんと布団かけて寝ろよ!」
「わかってます!」と言っていつも私が寝る部屋まで行く。
結構早く引いたが、それにも理由がある。
これは『引いてるように見せかけておいて実は後から突撃大作戦』なのである。
無理矢理突撃して仕舞えば此方のものだ。
まぁそれでも念の為に布団は敷いておく。
「ふぅ……何がダメなんだろう…一回くらいなら一緒に寝てくれてもいいと思うんだけど」
布団の上に座り込んで小さく呟く。
二郎くんや三郎くんは絶対一緒に寝たことあるだろうし、なんか負けてる気がする。
はぁ…いつ先輩の部屋に突撃しようかな…
夜中…なら寝てるだろうし、それまで寝るの我慢して…
なんて考えているうちにも睡魔が襲ってくる。
そして当然のように寝落ち←
しかしAが悪夢を見て夜中の3時ごろに飛び起きることはまだ誰も知らない。
416人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ヒプノシスマイク」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
松栗(プロフ) - こんばんは。夜分遅く失礼いたします。リクエストの品ができました。当作品内にて掲示しておりますので、ご確認をよろしくお願いします。 (2018年9月3日 0時) (レス) id: e52d1400cf (このIDを非表示/違反報告)
ぬぬぬ(プロフ) - おけですー!!じゃあ続編の方で! (2018年8月27日 14時) (レス) id: 62aeac2e51 (このIDを非表示/違反報告)
乳酸菌(プロフ) - ぬぬぬさん» 私は王道ですけどタクミくんとか…本推しは外伝のグレイくんです!ありがとうございます〜!!こっちは多分あまり来なくなるので、向こうの方が私としてはありがたいです…! (2018年8月25日 22時) (レス) id: 96d787d18f (このIDを非表示/違反報告)
ぬぬぬ(プロフ) - 本当にそれ!!!乳酸菌さんは誰好き??あ!それと続編おめでとう!どっちでお話する?? (2018年8月25日 16時) (レス) id: 62aeac2e51 (このIDを非表示/違反報告)
乳酸菌(プロフ) - ぬぬぬさん» 主人公ズですか!かっこいいですよね! (2018年8月22日 23時) (レス) id: 96d787d18f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:乳酸菌 | 作成日時:2018年7月20日 1時