_裸の王様を愛した聖騎士II_

Holy knight whom I loved. ページ21

「ああ…そんな顔しないで、かさくん。
大丈夫だって。所詮は寄せ集めの烏合の衆でしょ。
俺たちKnightsの敵じゃないよねぇ。
大物喰いはTrick starだけの専売特許じゃないって見せてやろうよ。

大丈夫、俺たちは勝てる。
かさくんが足を引っ張った程度で俺たちは揺るがないし、気楽にやって普通に勝てる。
そういうもんでしょ…いつも俺たちは。

だから心配しないで。あんまり抱え込まないでよねぇ?

……たまには『 お兄ちゃんたち 』に甘えなよ、クソガキ。」









.









.









______ in 屋内庭園









「………A」









久しぶりに屋内庭園へと足を踏み入れたレオ。

その手に持った白百合の花束と沢山の楽譜を彼が眠る寝台の傍らへと置き、固く目を閉じたままのAの顔を覗き込んだ。









「……ただいま、A。
俺な、夢ノ咲に帰ってきたんだ。
本当はもっと速く、お前に会いに来なきゃいけなかったのに。」









震えるレオの指先が、Aの方へと伸ばされる。









「あんな酷いこと言って、いなくなって…ごめん。
'' オレのために '' なんて卑怯な言葉を使ってごめん。」









____『 オレのために_________消えてくれ 』









「守りたかっただけなんだ…
綺麗で、美しいお前を…例え嫌われてでも守りたかった。それだけのはずだった!」

「なのにお前は、オレが突き放した後も…オレが消えた後も、Knightsをずっと守ってくれてたんだよな…。

…勝手にこんなこと決めてごめん。…ごめんな。
でも、今のKnightsじゃダメなんだ。
お前を守るためには…全然足りない。」

「オレを '' 王様 '' と呼んで、たくさんの愛をくれたお前を愛してる。誰よりも深く、強く想ってる。

……お前が愛した、この場所を立ち去ったその後でも。」

Our story that you should carve with.→←Knights Killers.

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す