5 ページ5
ーーー時代を超え、幕末へ
幕末の時代へとタイムジャンプをした雷門中一行は二手に分かれて沖田総司、そして坂本龍馬を探す事になった。
「あの…私、少し気になることがあるので別行動をしてもいいでしょうか。」
「気になること？」
「ええ…江戸幕府の方が少し気になって…」
「確かに、もしかしたらエルドラドが手を回してる事もあり得るよね…」
「はい。この時代は帝ではなく幕府が中心ですから」
「でもAを一人で歩かせるなんて＿＿「僕がAについて行くよ」フェイが？」
フェイの名乗り出に天馬が少し考え込むようにするも、暫くすれば笑顔で頷いていて。
「…うん！じゃあフェイ、Aの事よろしく。
二人とも気をつけてね！」
「ええ、ではまた後程」
「天馬達も気をつけて！」
「…それにしても、見事な景色ですね。」
「うん、紅葉が凄く綺麗だ」
「未来には植物はあるんですか？」
「うーん…やっぱり少ないかな。
一部の場所は開拓しないまま残ってるみたいだけど、殆ど建物とかで埋まっちゃってるし…」
「やはりそうなんですね…
発展するのはいい事ですが、私は自然がある場所が少しでも残り続けてくれればと思います。」
「Aは花とかが好きなの？」
「好きですよ。
カーネーションとスイートピーが特に好きなんです」
「へえ…どうしてそのふたつ？」
「花言葉が好きなんですよね…
カーネーションは色によって言葉を変えますが、''純粋な愛''や''気品''、''誇り''…
そしてスイートピーは''優しい思い出''という言葉の他にもう一つあるんですよ。」
「そのもう一つって…」
「ふふ、そこはまだ秘密です。
いつかフェイには教えてあげますね？」
「じゃあ…その時を楽しみにしてみようかな」
ふふ、と紅葉がひらひらと舞い落ちる中で微笑むAはとても綺麗で儚げだった。
所作が美しく、大和撫子と呼ぶに相応しい目の前にある人物には着物がとてもよく似合っていた。
その証拠にほら、周りの男の人たちは全員Aに見惚れている様に見える。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 69人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：緋真姫
| 作成日時：2017年7月1日 1時
