『進撃』甘く溶かされてみるか？【短編集】 (ページ5)

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光【切×甘】ページ5

私は音の世界を知らない。

目から色んな景色を見てるけど…

音がない…

学校に向かう道中背後から肩を叩かれた。

振り返るとニコッと笑う友達のエレンがいた。

「A、おはよ。」

「！おはよ。エレン。」

私も笑いエレンに言う。

私は耳が聞こえなくても口元を見てれば何を言っているのかわかる。

「今日は数学か…面倒くせぇ…」

「仕方ないよ。頑張ろう？」

「ああ、そうだな。」

溜め息を吐きながら言うエレンに私は少しクスッと笑う。

そして学校に着き教室に着くとミカサ、アルミンが私達を見つけ走ってきた。

「おはよ。A。」

「おはよう。二人とも。」

「おう！おはよ。」

「…おは…よ…」

するとクスクスと笑う女の子達、そして男子達。

耳が聞こえない分、発音が取れないせいでイントネーションがおかしくなってしまう。

それを笑うクラスの皆。

だから教室以外は話さないのだ。

それを聞いたエレンはかあっとなり怒鳴る。

「何がそんなにおかしいんだよっ！！！」

「エレン…」

「笑うなんて最低。」

ミカサも怒りながら言う。

クラスの子達は笑うのをやめスっと目線を逸らす。

「何なんだよ。A、気にすんな？」

「他っておけばいい。」

「A、気にしなくて大丈夫だから。」

「…うん。」

だから学校なんて嫌いだ。

......................................................

「えー、転校生を紹介する。入ってくれ。」

朝礼で先生がドアの方を見て誰かを呼ぶ。

そしてガラッとドアが開いた。

「きゃー！カッコイイ♡」

「ヤバ…♡」

皆が騒ぎ出す中、現れたクールな男の子。

目がキリッとしイケメン。

「リヴァイだ。よろしく。」

わあ…モテそうな人。

皆、顔を赤くし騒ぐ。

声…カッコいいのかな。

でも私には関係ないな…

頬杖し窓の外を見る。

綺麗な空…

「リヴァイくんは…Aの隣だ。」

ザワつく教室内を彼は知らない顔をして歩いてくる。

私は空を見つめる。

そんな私に彼は言ってきた。

「よろしくな。」