バレンタイン6 ページ18
偶然か否か、Trickstarの控室は防音室だった
扉を開くとそこには輪になって談笑する先輩達がいた
待ってましたと言わんばかりに
明星先輩が駆け寄ってくる
「待ってたよ!」
そう明星先輩が言うとみんな近寄ってくる
チョコを渡すとニコニコとお礼を言ってくれた
チラッとあんず先輩の方を見ると
衣更先輩に渡しているところだった
「真緒くん…これ いつもありがとう」
そう言ってふわっと微笑むあんず先輩は
とても可愛かった
「…ありがとな、ホワイトデー期待しててくれ」
衣更先輩が微笑むと
あんず先輩も頷いた
「あんず、俺にもちょうだいよ〜」
そう言ってすり寄っていく明星先輩を
あんず先輩から引き離す氷鷹先輩
その賑わいに隠れてコソッと衣更先輩が来た
「俺のチョコはないの?」
貰えるのが当たり前という態度で
話しかけてきた衣更先輩に若干イラッとしながら
他の人と同じ包装をしたチョコを渡す
すると目に見えて残念といった顔をする
その変化が愛おしくてついクスクスと笑ってしまった
「何笑ってんだよ」
「いや別に …本物は、きょうの帰りで」
そう小さい声で言うとニコッと笑って
「楽しみにしてる」
と同じように小さな声で言って
頭をくしゃと撫でてきた
そして少し近付いて耳元で
『頑張るから、見てて』
そう囁いた
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作者名:琴音 | 作成日時:2019年12月14日 19時