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バレンタイン3 ページ15

「いた!!!UNDEAD!!!」


夜闇の魔物達は夜の出演なので
部室で優雅にたむろしていた

反対に私は息を荒くつき
チョコをガサガサと4つ分渡す


「これバレンタインです!!!」


ありがとうの声をかろうじて聞き
私は部室を出てまた走り出した

運営係の休憩は長いものではない

この間に無理だとわかっていても
全部渡してしまいたい


「Aちゃん!」


ちょいちょいと手招きをしたのはあんず先輩

あの件以来私達は
前のような仲の良さは取り戻せずにいた


「は、はい!」


あんず先輩の元へ駆け寄ると
先輩はサラサラの髪を揺らして言った


「急いでるみたいだけど何かあったの?トラブル?」

「あっ、いえ、チョコを配ってて…」


私の腕にかかった大きな紙袋の中に入った
チョコを見て、なるほどね と声を漏らした

そして少しの沈黙の後、あんず先輩は私に提案した


「私、ユニット控室の控え持ってるから…一緒に配らない…?」


そう提案してくれた先輩の目はギュッと瞑られていた
勇気を出して言ってくれたのだと嬉しく思う


「いいんですか!?助かります〜〜!!!」

「じゃあ、行こうか」


あからさまにほっとした顔をした先輩
前に戻れたようで少し嬉しかった

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作者名:琴音 | 作成日時:2019年12月14日 19時

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