17話 ページ17
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軽々しく一緒に帰りたいなんて言ってしまったことを後悔。まさか家まで送ってくれるつもりだったなんて想定してるわけない。
「真逆言うても距離的にはそう遠ないからな？言うとくけど」
「そうかもしれないですけど…すみません」
「なんでテンション下がっとんねん。今の喜ぶかなと思ってんけど」
「いや、内心喜びました…すみません」
「ふは、元気そうやな」
喜んだり落ち込んだり、起伏の激しい帰り道はいつもより何倍も早く感じて、気がつけばもう家の前だった。
「へぇー、ほんまに近いんやな」
「はい。寝坊しそうな時は泊まりに来てくれてもいいんですよ」
「朝はそんな弱ないからすまんな」
何やかんやと言い合い、ふと会話が途切れる。
あぁ、もうバイバイしなきゃいけないな、次に会えるのはいつだろうと頭をぐるぐるさせていると、先輩が口を開く。
「補習終わるんて大体いつもこの時間よな？」
「え？あ、はい…私がプリントを早く終わらせれば、ですけど」
「ほーん。じゃあこれからは教室迎えに行けばええか」
「……え？それ私に言ってます？」
「Aしか居らんのに誰に話しかけてんねん、俺」
迎えに行く…？私に話しかけてるって事は私を迎えに先輩が教室に来る…？
「そ、それはなにゆえ…ですか」
「なにゆえて…、てか、え？俺これからずっと一緒に帰るつもりでおってんけど、ちゃうかった？」
「емвЯШФб！？！？」
「俺その言葉分からへんわ」
予想だにしなかった先輩の言葉に口から謎言語が飛び出す。
「………先輩、今日何かいい事あったんですか」
「いい事？なんで？」
「だって、私のお願い全部聞いてくれるし……気前いいし…」
「なんでやねん。いつも聞いとるやんAのお願い」
「お願いの規模が違います！」
せっかく先輩が私と毎日一緒に帰るって言ってくれたのに、つい照れ隠しでそっぽを向いてしまう。
あぁ、私って可愛くない。これじゃ先輩に好きになってもらえないじゃないか。
「あーあ、また怒ってもうて」
「先輩に怒ってるわけじゃないです。私って可愛くないなぁと思ってるだけです」
「可愛いって評判らしいで、3年の中で」
「え！？初耳ですそれ」
でもきっとそれ、慈愛の意味だ。
私はそんなの要らないから、先輩に可愛いって言ってほしい。
「嬉しいん？」
「いや、それより私は先輩だけに可愛いって思われたいです」
「…ん、そーか」
そう呟いた先輩はいつも通り素っ気なかったけど、何故かどこか満足そうに見えた。
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美雨 - この作品お気に入りすぎて5回くらい見ました、、、()本当に素敵な作品できゅんきゅんしまくりです！！！最後の言葉がぐっと来て本当に泣きそうになりました。素敵な作品ありがとうございました。 (2023年1月7日 17時) (
レス) @page50 id: c21832273f (このIDを非表示/違反報告)
しょうゆ - はぅ、、、、、とんとん、、、、、ちゅき、、、、、 (2020年9月28日 11時) (レス) id: f773b15172 (このIDを非表示/違反報告)
水飴(プロフ) - 初コメ失礼します…あー！！！！！甘酢っぺぇ！会社の方見てからこっち来たんですけどどっちも甘々なのになんか、両方とも違う甘々でくっときました…天才ですか…好きです。長々と失礼いたしました…これからも応援しています…！ (2020年7月13日 6時) (レス) id: 57a2a5c5a9 (このIDを非表示/違反報告)
林檎(プロフ) - もうなんか今順番に読んでるんですけど必ずと言っていいほど泣くんですけど、え？tn氏かっこよすぎん？好き。 (2020年5月26日 3時) (レス) id: d1841ceef2 (このIDを非表示/違反報告)
ユキ - 初コメ失礼します！もう感動しすぎて泣いちゃいました........ (2020年5月13日 17時) (レス) id: a7dcf8f420 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆらら
| 作成日時：2019年12月31日 0時
