お迎え？ ページ4
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夕方の日差しが差し込む廊下を歩いて向かう先は資材庫。
先程先輩に頼まれた資材の在庫確認に私が赴くことになった。
この棟に来てから自分のオフィス以外の部屋の位置関係なども曖昧なので、ついでに散歩がてら辺りをキョロキョロしながら進む。
一通り歩き回り、地味に1番遠い場所に位置していた資材庫にようやくたどり着いた。もしかして先輩はこれを分かってて私に行かせたのでは…？なんて疑惑も無い訳では無いけども、気づかないふりをして『資材庫』のプレートがぶら下がった扉をノック。
「シャーオちゃん、いる？」
「お！Aちゃん！ 遅かったやん、待っとったで」
おいでおいでーとこちらに手招きをして笑顔を浮かべるのは、同期のシャオちゃん。
鬱とトンちゃんとシャオちゃん、研修時代を共にした同期。トンちゃんとシャオちゃんは研修終了と同時にそれぞれ別の棟に配属になったので、社内のイベント事以外で会ったのはすごく久しぶりだった。
「聞いたよ〜〜異動先トントンとこやったんやって？｣
先程頼んでおいた資材の在庫確認中のシャオちゃん。一緒にモニターを覗き込みながら、いいでしょ、なんてブイサイン。
「いーなー。急に俺だけ仲間はずれやん」
口を尖らせるシャオちゃんにクスリと笑う。
はいこれ、とプリンターを経由して手渡された1枚の紙には、在庫確認を頼んでいた資材が上から下にびっちりと印刷され、その横には在庫あり、在庫無し、と丁寧に記されていた。
「じゃあさ、シャオちゃんもお昼一緒に食べようよ」
「んー。俺なぁ、なかなかそっちと時間合わへんのよな」
時間合ったら誘ってや、なんてヘラりと笑う。
と、不意に時計を見るといつの間にかもうすぐ定時。
「やば、寄り道しすぎた！私そろそろ行くね、」
これありがとう、とシャオちゃんにお礼を言ってドアの方へ足を進めると、
「あ、……お迎えちゃう？」
「え？…あ、」
「失礼しまー…、て、やっぱりまだここにおったんかいな」
カチャリとドアを開けて顔を覗かせたのはトンちゃん。
突然の登場に目をぱちぱちさせたまま動けない私。と、後ろからシャオちゃんの軽口が飛ぶ。
「わざわざ迎えに来たん？過保護ですか？」
「うるさいねんお前は！ここ来るだけやのに20分も戻ってこんかったらそら迷子を疑うやろ」
やばい、これは怒られるやつ。
とにかくプリントを先輩に届けるのが先決だと、まだやいやい言っているシャオちゃんを他所にそそくさと資材庫を後にした。
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林檎(プロフ) - え、これも神作品ですね。tnちゃん可愛すぎかよ。 (2020年5月26日 2時) (
レス) id: d1841ceef2 (このIDを非表示/違反報告)
ゆらら(プロフ) - おいちこさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます；；最新作以外全て完結済ですので、ぜひ覗いて見てください( ´ ` *)コメントありがとうございました！ (2020年2月5日 17時) (レス) id: 5de7af82d2 (このIDを非表示/違反報告)
おいちこ - こんなに面白いの読んだことないわ...！めっちゃ最高でした！神作品ありがとうございますぅぅっっ！！トントンさんのこともっと好きになりました。他の作品も読ませていただきますね！ (2020年2月5日 16時) (レス) id: 5e1cddc80f (このIDを非表示/違反報告)
ゆらら(プロフ) - しゅなさん» プロ結果頂き光栄です(涙)こちらも覗いてくださりありがとうございます！連載中の作品もお楽しみいただけたら幸いです( ´ ` *) (2020年1月1日 21時) (レス) id: 5de7af82d2 (このIDを非表示/違反報告)
しゅな - はいプロ、神。これは…鼻血だらだらですわ。とんち可愛ええ！＋イケメン！…は？…僕もう…昇天したんやけどｗｗｗ (2020年1月1日 19時) (レス) id: e68f489c1a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆらら
| 作成日時：2019年12月20日 22時
