答えは ページ20
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プロジェクトの進行も、気づけばもう折り返し地点。周りの助けも借りつつなんとかここまでやってこれた。
こちらのオフィスにもすっかり慣れたけど、よく考えたらこのプロジェクトが無事終わったその時、私や鬱はまた元のオフィスに戻ることになる。
………すなわちそれは、トンちゃんの居ない元の生活に戻るということで。
今日はプロジェクトの現状進行報告会の日で、いつものオフィスではなく会議室に集まっていた。
手元の資料を手持ち無沙汰に捲りながら、もうすぐ毎日会えなくなるんだなぁ、と1人寂しさに打ちひしがれる。
異動してから数ヶ月。
私はトンちゃんの心になにかちょっとでも爪痕を残すことができたんだろうか、とスクリーンの前で熱心に演説している他部署の先輩の声をBGMにぼんやりと考える。
ふと周りを見渡して、前の方の席で先輩と真剣な顔で話しているトンちゃんに目が止まる。
周りの人より頭一つ抜きん出ている彼はよく目立つ。最近オフィスにいる時は、目が合うのが怖くてトンちゃんのほうを見ないようにしながら仕事している私。
今日は後ろにいるのをいいことに、その背中を存分に楽しむことにした。
と、不意にトンちゃんと横に座る先輩が立ち上がってスクリーンの方へ歩き出した。
そうか、トンちゃんは先輩と一緒に代表で発表することになっていたんだったっけ。
「鬱、起きて」
「んぁ………ん、」
隣でうつらうつらと船を漕いでいた鬱をゆさゆさと揺らして前を向かせる。
寝ぼけ眼の鬱が起きたのを見届けて前を向くと、
「…………、」
「っ、」
じ、っと真っ直ぐこちらを見ていたトンちゃん。
久しぶりに絡んだ視線にビクリと肩を震わせる。
私の自意識過剰？誰かと間違えてる？なんてすっかりマイナス思考になってしまった頭で考える。
実際この部屋には、私と同じような熱視線でトンちゃんを見ている女性社員も少なからず見て取れる。
けれど、ここにはプロジェクトに関わるメンバーのみ集まっていて、資材庫管理の人や、資料室担当の人などはいないはずで。
すなわち、資料室担当のスミレさんはここにはいない。
.
先に視線を逸らしたのは私だった。
だって、もう、トンちゃんが何を考えてるのか分からない。
仮に本当に私の方を見ていたとして、その理由は？
いつかトンちゃんに聞かれたまま答えずじまいだったこの質問。そっくりそのまま返したら、トンちゃんはなんて言うんだろう。
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林檎(プロフ) - え、これも神作品ですね。tnちゃん可愛すぎかよ。 (2020年5月26日 2時) (
レス) id: d1841ceef2 (このIDを非表示/違反報告)
ゆらら(プロフ) - おいちこさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます；；最新作以外全て完結済ですので、ぜひ覗いて見てください( ´ ` *)コメントありがとうございました！ (2020年2月5日 17時) (レス) id: 5de7af82d2 (このIDを非表示/違反報告)
おいちこ - こんなに面白いの読んだことないわ...！めっちゃ最高でした！神作品ありがとうございますぅぅっっ！！トントンさんのこともっと好きになりました。他の作品も読ませていただきますね！ (2020年2月5日 16時) (レス) id: 5e1cddc80f (このIDを非表示/違反報告)
ゆらら(プロフ) - しゅなさん» プロ結果頂き光栄です(涙)こちらも覗いてくださりありがとうございます！連載中の作品もお楽しみいただけたら幸いです( ´ ` *) (2020年1月1日 21時) (レス) id: 5de7af82d2 (このIDを非表示/違反報告)
しゅな - はいプロ、神。これは…鼻血だらだらですわ。とんち可愛ええ！＋イケメン！…は？…僕もう…昇天したんやけどｗｗｗ (2020年1月1日 19時) (レス) id: e68f489c1a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆらら
| 作成日時：2019年12月20日 22時
