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鳴り止まなすぎる携帯のバイブ音で目を覚ましたのは、深夜2時。
泣き腫らしてとんでもないことになっている顔面はふて寝をしたことによって余計に最悪になっていて、こんな状況でもこれをトントンくんに見られなくてよかったと思う私の一途さ。アホらし。
数時間前、あれほどハッキリ言えば流石の彼でも察しが着くはずで、私は今も尚震え続けているこの着信が完全にトントンくんのものだと思っていたのだけれど。
『着信:ショッピくん』
あまりにしつこい着信に電源ごと落としてやろうと手に取った携帯。けれど表示されていた予想外すぎる名前に、こんな夜中になんの用だとイマイチ働かない頭を動かしていれば、プツリと時間切れで止んだ振動。
スクロールした画面には『ショッピくん:不在着信』という通知が引くほど羅列していて、一体いつから鳴り続けていたんだと身震いしたと同時、再度震えた携帯。
「……はい、なに？」
出した声は思っていたより寝起きで、思っていたよりガラガラと掠れていた。
そして半コールで繋がった電話から聞こえるショッピくんの声は、思っていたより焦っていた。
『やっと繋がった！寝てた？』
「寝てた？って寝てるでしょ、2時は」
当たり前の確認をしたショッピくんにふて寝を邪魔されたことによる不機嫌な声を出せば、『寝とったとこごめんやねんけどさ、』と私の嫌味をさらっと無視して、お願いあんねんけど、と。
『ちょっとさ、俺らじゃ手に負えんくて。迎えに来てくれん？』
「はぁ？なに、」
『トントンさん、潰れてんねん。何があったかは俺らも大体聞いた』
「え、」
『今丁度引くほど泣いて酔い回ったんか寝とんねん、この人』
なぁ頼むわ、と珍しすぎるショッピくんの低姿勢に、只事じゃないなと勘づくけれど。
″引くほど泣いて″というワードに不機嫌な私はちらりと考える。
………私の言ったことを気にしてくれていたらいいけど。
「えぇ〜もう……どこ？」
『駅前。いつもんとこの隣のバー』
あんなに怒っていたはずだったのに、私はやっぱり彼に弱い。
ヨレヨレのメイクを直そうと起き上がり、ペットボトルの水と、もしもの時のための袋まで準備する私の行動はもう完全に惚れた弱みだった。
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yuriori12911(プロフ) - 感情移入しすぎて号泣しました。めっちゃ良かったですありがとうございます！ (2021年7月19日 17時) (
レス) id: 83dc3f3be9 (このIDを非表示/違反報告)
Ono - ヤバいtnさんと主人公ちゃんの様子がすごすぎる良いな僕も結婚したいなあ 少し遅いけど完結おめでとうございます 何年も誰も感づかないって逆にすごいな 面白かったです (2021年7月1日 21時) (レス) id: 349a20a4df (このIDを非表示/違反報告)
亞代(プロフ) - 初めまして。完結までお疲れ様でした！ リア設定での会話運び、ネタの進み、言葉選びまでどれも好きで好きでたまりませんでした。素敵な小説に出会えて本当に嬉しかったです。丁寧な文章に一読惚れ？してしまいました。過去作品を拝見しこれからも楽しませて頂きます！ (2021年5月31日 23時) (レス) id: ffc410049a (このIDを非表示/違反報告)
TAMA(プロフ) - 完結ありがとうございました。お疲れ様です。いつもはtnさんに振り回される主人公だったのが、今作は逆も見れてそれも凄く良かったです。二人とも可愛くて…！！ (2021年5月31日 16時) (レス) id: a53139177d (このIDを非表示/違反報告)
碧翔 - 更新停止になった時に、「完結しないのかな」とか思っちゃいました。でも、ランキング見て「あれ、更新ある！？」とか思って帰ってきました。完結おめでとうございます！新作待ってますね。 (2021年5月30日 22時) (レス) id: 0e1788e627 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆらら
| 作成日時：2021年2月16日 20時
