君の話（２５） ページ26
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「あ、いたいた。ショッピくーん」
「え、……うわ！なんすかその足」
御所望通り絆創膏と、ついでにアイスまで買って彼女の元へ走った午後10時過ぎ。
キョロキョロと当たりを見回していた俺は声のした方を振り返り、唖然。
痛々しく足を引きずりながらひょこひょこと俺の方へ向かって歩く彼女の元へ慌てて駆け寄る。道路脇の縁石へ手を引き腰掛けさせ、恐る恐るその足を見れば。
「…なんでこんななるまで我慢しててん、」
「だって、言ったら解散じゃん」
慣れない下駄に擦られた指先は真っ赤に染まり、白い足にそれが余計に目立った。コンビニ寄ってよかった、とアイスを買った時に偶然貰ったおしぼりでその足を拭き、持ってきた絆創膏をクルクルと巻く。
「………足痛いことも言えないような相手なんすか」
両足2枚ずつ使った絆創膏で靴擦れに蓋をして、彼女の隣に座る。
差し出したアイスを受け取ってちびちびと齧る彼女は目を伏せるばかりで何も言わず、その沈黙は肯定を意味していた。
好きな男には足が痛いとも絆創膏がほしいとも言えないのに、俺にはわざわざ電話出呼び出してまで絆創膏がほしいと言う彼女。
そして、その俺にだけ見せる涙。好きな男によって引き出された涙を、俺が拭う。
「………でもね、今日はいつもと違うこと言われた」
またダメだった、なんて泣き笑いの顔で俺を見た彼女は、ふとそんなことを言う。
「浴衣のこと？」
「ううん。そうじゃなくて、」
けどそれも適当に褒められたよ、と大してうれしくなさげにそう言ったあと、チラリと俺に目を向ける。
「最近、後輩と仲良くしてるんだねって」
え、と予想外の言葉に声が漏れ、一瞬考える。それって、彼女にとってはマイナスなことなのでは。
「………それ、ええの？」
「え？ダメなの？ショッピ君は関係ないじゃん」
「いや、無いことないやろ」
仮にも俺あんたのこと好きや言うてるんですけど、と不思議そうな顔をした彼女をじとりと睨む。
「そうかな……でも、ショッピ君が私じゃない子のとこに行くのはもっと嫌」
アイツが知らない女の子のとこに行くより嫌、と不服そうにそう言う彼女。
「それ、……俺の事好きやん」
「ふは！じゃなくて、アイツがそういうことするのに慣れちゃっただけ」
サラッと否定され、いつものようにするりと身をかわす、本当にずるい人。
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くろいるか - shpくん、、、ｗｗｗｗｗめっちゃ振り回されとるやないですかｗｗｗｗ (2022年10月11日 12時) (
レス) @page44 id: ebfe8bc644 (このIDを非表示/違反報告)
杏 - は、え。わ、好きです…！夢主ちゃんのふわふわしてる感じの性格も好きだし、振り回されるshpくんも好きです…！ゆららさんの作品は全部タイプでしかありません…！神なんですか…？ (2022年5月8日 11時) (レス) id: d5d19811bb (このIDを非表示/違反報告)
のあちゃ(プロフ) - 完結おめでとうございます！！いやぁ、ショッピくん頑張った！www天然な感じの夢主ちゃんに振り回されるショッピくんが可愛かったですw最初から最後まで楽しんで読ませていただけました！次作も楽しみにしてます！！ (2021年2月16日 23時) (レス) id: 81ad50d586 (このIDを非表示/違反報告)
ルル(プロフ) - とても大好きです…！もしや夢主ちゃん全ては計算なのでは…？とも考えましたが、とても天然で嫌味のない感じが大好きです！振り回されるshpくんにもとてもキュンキュンします！ (2020年10月30日 22時) (レス) id: 1952a00ad3 (このIDを非表示/違反報告)
みゃび - 誤字りました！！大変だと思うので無理せず頑張ってください！！この時期ですのでお体にもお気をつけて！！応援してます！！！！ (2020年10月30日 14時) (レス) id: 37d62a8c82 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆらら
| 作成日時：2020年9月24日 22時
