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5話 ページ5

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オレンジ色の太陽もすっかり姿を隠し、覗いた空には星がチラついていた。

目の前の塩辛いポテトを口に入れつつ、ため息を着くコネちゃんの話にできるだけ心を無にして相槌を打つ午後七時。


「せやから俺は、何回も言っとんねん。好きな人もおらへんし彼女もいらんて」
「そうね」
「それやのに『諦めません』ってそいつのエゴ過ぎとちゃう?ほんまに俺のこと好きなんか?」
「まぁまぁ、仕方ないじゃん。女の子なんだし」
「ほーん。つまりAも、好きな奴の意思を尊重出来ひん頭弱い女と同じなんやな」
「言い方に気をつけろ?」


尊重した結果ここまでこじらせているのですが。寧ろ、誰よりも尊重してると自負しているのですが。


なんて人のせいにしてみたけど、幼馴染というステータスを利用して隣に居座り続ける私の浅はかさと言ったら。
その『頭弱い女』よりもよっぽどタチが悪い。


そっと陰った私の表情に気がつくはずもないコネちゃんは、「これやから女って嫌やねん」とお決まりの文句で締めくくった。

昔からのコネちゃんの露骨な女嫌いも相まり、余計に私は彼に想いを伝えることを憚られていた。


もし拒絶されたら。告白を拒絶されるだけならまだしも、幼馴染という立場に腰を据える事さえも拒絶されたら。

私には、何も無くなっちゃう。


.


ファーストフード店を出て、駅までの道のりを二人並んで歩く。
他愛もない話題を振ってくれるコネちゃんは、女である私を唯一身内に引き入れてくれている。それは、私が何の害もないただの幼馴染だから。



「…あーあ、コネちゃんのばーか!」
「は?殺 すぞ」


ギリリと私の頬をつねるコネちゃんに「いででで!」なんておちゃらけて、覗いた彼の顔が今日も笑顔だったから、私は今日も幼馴染としての務めを果たせたことに1人ほっと安堵した。

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k - ほんまに、天才やと思います。いっぱい小説書いてほしい…あなたの作品がとても好きです (2022年3月18日 0時) (レス) @page43 id: a78c62413a (このIDを非表示/違反報告)
暁郗 - え?え?待って?コネちゃん夢主ちゃんのことが好きだったってこと?えっえっ好き。 (2020年12月12日 16時) (レス) id: 14cb33816d (このIDを非表示/違反報告)
ゆらら(プロフ) - ルキさん» 完結までお付き合い頂きありがとうございます( ´ ` *)ぜひ続編でお待ちしております!コメントありがとうございました。 (2020年7月18日 12時) (レス) id: 5de7af82d2 (このIDを非表示/違反報告)
ルキ - すきーーーーーー!!最高!作者様ありがとうございます!続編も楽しまさせていただきます! (2020年7月18日 11時) (レス) id: a52e442f29 (このIDを非表示/違反報告)
ゆらら(プロフ) - 妹。さん» 予想に反してknさんの人気が高く驚いています…(笑)最後の台詞はこだわっていたのでキュンキュンしていただけたのなら幸いです( ´ ` *)コメントありがとうございました! (2020年7月18日 9時) (レス) id: 5de7af82d2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆらら | 作成日時:2020年5月24日 21時

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