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39話 ページ39

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程なくして辿り着いたゲーセンに2人で入店。当然の事ながら修学旅行中こんな所に来ている同級生は誰もおらず、日中のため人も少なかった。



「なんかあれやな…俺今一瞬普通の放課後の気分やったわ」
「普通の放課後に私とこんなとこ来たことないじゃん」
「あ、行きたかったん?」
「は?」



誰もそんなこと言ってない!と返す間もなくずんずんと奥に進んでいったトントンを大股で追いかける。
と、その間に、奥まった所に立て並ぶとあるコーナーに目が止まった。



ニヤリと笑った私は前を歩くトントンの腕を引っ掴む。



「ねぇ、プリ撮ろ」
「………は?嫌やわ、」




予想通り顔を顰めたトントン。「だってそれって女のもんちゃうん」と言ったその顔に私は笑いそうになるも、堪える。



「最近は男の子も撮るじゃん。ほら早く」
「いや、知らん知らん知らん……」



お前らの最近を俺に押し付けるな、と苦言を呈すトントンの腕をグイグイと引き、強引にカーテンの中へ引き入れた。



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「うわ………俺顔きっしょ」
「はは!めっちゃ盛れてるじゃん」


カシャン、と二人分落ちてきたそのプリクラをゲンナリとした顔で眺めるトントン。ちなみに、無理やり撮らせた割には中々ノリノリだった。


「てかお前…こんな足細ないやろ」
「夢くらい見させろ」
「目もバケモンみたいにでかいやん」
「それがいいの!」


プリ機の前、鎖で繋がれたハサミで二人分のそれを切る私は隣のトントンの厳しい指摘に耳を塞ぐ。
そして、切れたそれを手渡した。


「はいこれ、貼ってね」
「いや、どこに貼んねんこんなの」
「うーん…生徒手帳とか?」


罰ゲームやん、と静かに呟くトントンも意に介さず、取り出した生徒手帳。久しぶりに取り出したそれに、私は油断していた。



「ん…?なんか落ちたで、」
「え?……あーーー!忘れてた!待って!」



ヒラリと手元から落ちた、その紙切れ。
それを拾い上げたトントンは、みるみるうちに口角を上げた。



「お前……なに?可愛いことするやん。そんなタイプやったっけ?」
「ああああうるさい、聞こえない」
「ずっと持っとってくれたん?これ」
「静かにしろって言ってんじゃん」




トントンが私の眼前でヒラヒラさせるその紙切れ。



それはいつの日か、トントンが私のノートの隅に描いていたシャオちゃんの絵だった。

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k - ほんまに、天才やと思います。いっぱい小説書いてほしい…あなたの作品がとても好きです (2022年3月18日 0時) (レス) @page43 id: a78c62413a (このIDを非表示/違反報告)
暁郗 - え?え?待って?コネちゃん夢主ちゃんのことが好きだったってこと?えっえっ好き。 (2020年12月12日 16時) (レス) id: 14cb33816d (このIDを非表示/違反報告)
ゆらら(プロフ) - ルキさん» 完結までお付き合い頂きありがとうございます( ´ ` *)ぜひ続編でお待ちしております!コメントありがとうございました。 (2020年7月18日 12時) (レス) id: 5de7af82d2 (このIDを非表示/違反報告)
ルキ - すきーーーーーー!!最高!作者様ありがとうございます!続編も楽しまさせていただきます! (2020年7月18日 11時) (レス) id: a52e442f29 (このIDを非表示/違反報告)
ゆらら(プロフ) - 妹。さん» 予想に反してknさんの人気が高く驚いています…(笑)最後の台詞はこだわっていたのでキュンキュンしていただけたのなら幸いです( ´ ` *)コメントありがとうございました! (2020年7月18日 9時) (レス) id: 5de7af82d2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆらら | 作成日時:2020年5月24日 21時

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