36話 ページ36
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その日、授業も終わり、さぁ帰ろうと荷物をまとめていた私とゾムくんを呼び止めたのは葵さんだった。
「あ、2人とも今帰り？」
「葵ちゃんやん！なにしてんの？こんなとこで」
扉の外で手を振る葵さんにすっ飛んで行ったゾムくんの後を追うようにそちらへ向かえば、
「今からご飯でもどうかなって。この間のメンバーで｣
「おぉ、ええやん！行く行く……あ、トントンも来んの？」
チラリと私を見ながらそう言ったゾムくんに慌てて「余計なこと言わないで」の目線を送る。
それを知ってか知らずか葵さんは「トントン？来るけど？」と不思議そうに質問に答えていた。
なんとなく、葵さんには知られたくないのだ。トントンくんを好きなことを。
「よーし、じゃ俺ら2人参加で…」
「あっ待って……私、これからバイトで、」
「えぇー！？うせやん！？」
景気よく私の分まで了承しかけていたゾムくんを引き止め小声で手を合わせる。
今日の所は本当にバイトが入っていたのだ。
トントンくんに会いたい気持ちと、葵さんを前にするとなんとなく身構えてしまう気持ちがごちゃ混ぜになり、今日に限ってバイトかという思いと今日がバイトで良かった、という矛盾した思いが頭をぐるぐると回る。
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それでも結局私は労働を取り、バイト先の焼肉屋さんへ入った途端聞こえてきた軽快な笑い声に思わずそちらに顔を向けた。
「……あ！コネシマくん！」
「おぉ、Aやんけ！偶然やな」
私の声にコネシマくんともう1人そこに座っていた男の人もこちらを振り返る。
「え！？だ、大先生！？」
「え？なに？2人知り合い？」
突然予想もしていなかった大先生の登場に目をぱちくりさせていると、大先生も私とコネシマくんの顔を交互に見ながら目を瞬かせた。
「お前こそAのこと知っとんか」
「ゾムの紹介でやな」
「あ、俺もやわ」
意外な繋がりに、世間狭いな、と3人で顔を見合わせて笑った。
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猫 - 主さんの語彙力がありすぎてめっちゃ物語を楽しめました！ 好みすぎる物語でキュンキュンしながら読み進めて1時間足らずで読み終えました！ 素敵な作品をありがとうございます！ (2022年3月31日 0時) (
レス) @page43 id: 2d8f825918 (このIDを非表示/違反報告)
林檎(プロフ) - 夢主ちゃんが純粋すぎてかわよ、、、zmニキのメッセージ直球wwwむっちゃ面白かったです！ (2020年5月26日 5時) (レス) id: d1841ceef2 (このIDを非表示/違反報告)
ゆらら(プロフ) - jiruさん» いつもありがとうございます( ´ ` *)そう言っていただけるとすごく励みになります、嬉しいです（ ; ; ）最後までお付き合いありがとうございました！新作も遊びに来ていただけたら嬉しいです( ´ ` *) (2020年3月22日 22時) (レス) id: 5de7af82d2 (このIDを非表示/違反報告)
jiru(プロフ) - 完結おめでとうございます。今回の作品も楽しませてもらいました！素敵な作品をありがとうございます。ゆららさんの作品はほんとに大好きなのでこれからも、楽しんで読ませてもらいます！！お体に気を付けてお過ごし下さい。 (2020年3月22日 22時) (レス) id: fc77c998f4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆらら(プロフ) - Near(ニア)さん» 完結までお付き合いいただきありがとうございました。次回作も心に留まるようなものを作れるよう精一杯頑張りますので、ぜひ遊びに来てください( ´ ` *)コメントありがとうございました！ (2020年3月22日 19時) (レス) id: 5de7af82d2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆらら
| 作成日時：2020年3月1日 0時
