34話 ページ34
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そんな私の耳に飛び込んできたのは、「ふふ、」なんて笑い声。
バカにされた、とむくれてトントンくんを見れば、「あぁすまん、」と慌てて口を抑える。
「ちゃうねん、すまん…嬉しなってもうて」
「……、なにそれ」
「いや……それ気にしてくれててんなと思って」
「酷い！私それでコネシマくんに相談し……あ、」
言う予定のなかった事まで勢いよく口走ってしまい、今度は私が口を抑える番だった。でも、それを聞き逃さなかったトントンくん。
「え、なに？シッマに相談乗ってもらっとったん？」
「もぉぉ…！忘れて！」
「あかん、無理」
ニヤけた、と私の髪を撫でつつ腰を引き寄せた。そしてグリグリと私の肩に頭を押し付ける。
「まじでかわええな、Aちゃん」
「か、可愛くない」
「どないしよ？俺……、」
そこで言葉を切ったトントンくんはふと動きを止めて、私の赤い顔を覗き込んだ。
「………ちゅーしたら怒る？」
「え、お、怒らな、…っんん」
言葉尻と共に奪われた唇にそっと目を閉じ、やわやわと背中に腕を回した。
長いキスの合間で時折呟かれる『かわいい』に私の心臓は痛い程高鳴ってどうしようもなかった。
「なんもせぇへんとか…普通に無理やったわ」
嘘ついてごめん、と言う彼に首を振った。
身も心もトントンくんに溶かされっぱなしの私には、その言葉すらも甘い刺激だった。
その刺激で立っている膝は崩れ落ちそうで、トントンくんにもたれて身体を預けた。
「ふ、膝ガクガクやん」
「こういうもの…？」
「そういうもん」
初めての感覚に戸惑う。壁にもたれて私の身体を抱きとめるトントンくんは、余裕の顔で私に微笑んだ。
「ずるい…トントンくんは大人で」
「Aちゃんのいい所は、ウブなとこやで。せやからそれを、」
俺の手で染めたなんねん、とニヤリと笑うトントンくんは、再度私に口付けた。
この間のような、深いキス。
両手で耳を塞がれ、お互いの呼吸音とリップ音がダイレクトに頭に響き脳まで蕩けそうだった。
立っているのも限界だった私は部屋に行こうと促したけれど、「座ったら最後までしてまうからあかん」と即座にピシャリと却下された。
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猫 - 主さんの語彙力がありすぎてめっちゃ物語を楽しめました！ 好みすぎる物語でキュンキュンしながら読み進めて1時間足らずで読み終えました！ 素敵な作品をありがとうございます！ (2022年3月31日 0時) (
レス) @page43 id: 2d8f825918 (このIDを非表示/違反報告)
林檎(プロフ) - 夢主ちゃんが純粋すぎてかわよ、、、zmニキのメッセージ直球wwwむっちゃ面白かったです！ (2020年5月26日 5時) (レス) id: d1841ceef2 (このIDを非表示/違反報告)
ゆらら(プロフ) - jiruさん» いつもありがとうございます( ´ ` *)そう言っていただけるとすごく励みになります、嬉しいです（ ; ; ）最後までお付き合いありがとうございました！新作も遊びに来ていただけたら嬉しいです( ´ ` *) (2020年3月22日 22時) (レス) id: 5de7af82d2 (このIDを非表示/違反報告)
jiru(プロフ) - 完結おめでとうございます。今回の作品も楽しませてもらいました！素敵な作品をありがとうございます。ゆららさんの作品はほんとに大好きなのでこれからも、楽しんで読ませてもらいます！！お体に気を付けてお過ごし下さい。 (2020年3月22日 22時) (レス) id: fc77c998f4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆらら(プロフ) - Near(ニア)さん» 完結までお付き合いいただきありがとうございました。次回作も心に留まるようなものを作れるよう精一杯頑張りますので、ぜひ遊びに来てください( ´ ` *)コメントありがとうございました！ (2020年3月22日 19時) (レス) id: 5de7af82d2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆらら
| 作成日時：2020年3月1日 0時
