22話 ページ22
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シフト交代で上がる時間になり、ゾムくんにバレないようこっそり裏口から出ようとしたのにまんまと見つかった。
そして無言でグイグイ腕を引っ張られあっという間に席に座らされる。
よく焼けたお肉を前に洗いざらい話せと言わんばかりの目を向けて来るゾムくんだけど、ゾムくんは一人で来ていたわけじゃなく、もう1人私の知らないお友達と来ていたのだ。
知らない人の前で昨夜のことをゾムくんに言えるほど私は神経が図太いわけじゃないし、もう1つ、目の前に座るそのお友達があからさまに私を怪訝そうに見ているのがいたたまれなさすぎた。
「ゾムお前……お前の女来るんやったら俺を飯に誘うなや」
「ちゃうでシッマ、こいつは俺の大親友やねん。な？A」
俺今日飯食い終わったとこやったのに、と天を仰ぐ『シッマ』と呼ばれた男の人。
聞けば、私が同席するのが嫌なのではなく、私がゾムくんのご飯に付き合えるなら最初から俺を呼ばないでくれ、との事だったらしい。
「ほら、A。何があったか知らんけど食ったらどうでも良くなるで」
「もう九時過ぎてるのに……お肉とか食べる気力ない」
もりもりと盛られる油でてらてらと輝くお肉をゾムくんに突き返して、お友達とのご飯邪魔しちゃ悪いから、と席を立とうとした。
が、それを先に引き留めたのは、意外にもお友達の彼だった。
「待て待て！ようわからんけどお前がおらんくなったらこれ全部俺に回ってくんねん、頼むわ」
「せやでA。飯はみんなで食った方が美味いねんで？」
見ず知らずの初対面の人に申し訳なさそうな顔をされ、慌ててブンブンと首を振る。
ゾムくんだって私にただご飯を食べさせようとしているわけじゃなくて、彼なりにこれでも心配してくれているのだ。
ゾムくんに何も言わず学校をサボったのが悪い、と自分を納得させ、お言葉に甘えてお邪魔します、と再びゾムくんの隣に腰を下ろした。
「で？なんで学校来んかったん？トントンとなんかあったんか？」
ぐさりぐさりと刺さる質問にうっと下を向く。
前方から、「トントンとも知り合いやってんか」と呆けたような声が聞こえた。
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猫 - 主さんの語彙力がありすぎてめっちゃ物語を楽しめました！ 好みすぎる物語でキュンキュンしながら読み進めて1時間足らずで読み終えました！ 素敵な作品をありがとうございます！ (2022年3月31日 0時) (
レス) @page43 id: 2d8f825918 (このIDを非表示/違反報告)
林檎(プロフ) - 夢主ちゃんが純粋すぎてかわよ、、、zmニキのメッセージ直球wwwむっちゃ面白かったです！ (2020年5月26日 5時) (レス) id: d1841ceef2 (このIDを非表示/違反報告)
ゆらら(プロフ) - jiruさん» いつもありがとうございます( ´ ` *)そう言っていただけるとすごく励みになります、嬉しいです（ ; ; ）最後までお付き合いありがとうございました！新作も遊びに来ていただけたら嬉しいです( ´ ` *) (2020年3月22日 22時) (レス) id: 5de7af82d2 (このIDを非表示/違反報告)
jiru(プロフ) - 完結おめでとうございます。今回の作品も楽しませてもらいました！素敵な作品をありがとうございます。ゆららさんの作品はほんとに大好きなのでこれからも、楽しんで読ませてもらいます！！お体に気を付けてお過ごし下さい。 (2020年3月22日 22時) (レス) id: fc77c998f4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆらら(プロフ) - Near(ニア)さん» 完結までお付き合いいただきありがとうございました。次回作も心に留まるようなものを作れるよう精一杯頑張りますので、ぜひ遊びに来てください( ´ ` *)コメントありがとうございました！ (2020年3月22日 19時) (レス) id: 5de7af82d2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆらら
| 作成日時：2020年3月1日 0時
