2話 ページ2
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その日、「『俺の心の傷を癒す会』するから飯行こうや」と大して傷付いていない顔でご飯に誘ってくれたゾムくんの誘いをバイトを理由に断った。
ゾムくんとのご飯は楽しいけど、些かお金が飛ぶのが難点である。
そして今、本当に私はバイトに勤しんでいる所なのだが。
「なんでいるの、ゾムくん」
「あっれぇ！？Aやん！偶然やなぁ！」
私のバイト先、学校近くの焼肉屋にゾムくんとそのお友達が1人、網の上の肉をつついていた。
「あ、紹介するわ。俺の親友のA」
「私、いつの間に親友に昇格したのか」
私とゾムくんがやいやい言い合っている最中も肉の焼き加減しか気にしていない様子のお友達に私を紹介してくれたゾムくん。そして焼けたお肉をゾムくんのお皿に取り分けていた。面倒見のいいお友達なんだなぁ。
「あぁ…この子が例の、」
「例の？」
やっとお肉から視線を外したお友達の言葉に思わず聞き返す。
例の、なんだ。なんの例だ私は。
「あ、せやで。入学式で俺の誘いをブッパした」
入学式、ブッパ、というワードで蘇る記憶。
忘れもしない大学の入学式の日、私はゾムくんのナンパをお断りした過去がある。それからやたらと話しかけてくるゾムくんの相手をしているうちに今の距離感に落ち着いたわけだけど。人生何が起こるかわからないものだ。
「はぇー。よかったなぁ、そんな聡明な子が仲良うしてくれて」
お前の周りの女、馬鹿ばっかりやもんな、とオブラートという言葉を知らないのかという程の正直な言葉を投げかけるお友達。
「せやねん。Aは純粋やからなぁ、彼氏になる男も俺が面接したるつもりやねん」
「ゾムくん、頼んでないよそんなこと」
「あかんで〜？男は狼やからな」
怪しく笑うゾムくんをジト目で見ると、お友達から「嫌われんで」と至極真っ当な突っ込みが飛んでくる。
「せや、Aは知らんかったやろうけど、このトントンも俺らと同じ学校やで」
「えっ？」
ゾムくんの言葉に、お友達と初めて目が合う。
この学校に、ゾムくんと同じくらいかっこいい人もまだいるんだなぁ。
そんな感想が、トントンくんの第一印象だった。
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猫 - 主さんの語彙力がありすぎてめっちゃ物語を楽しめました！ 好みすぎる物語でキュンキュンしながら読み進めて1時間足らずで読み終えました！ 素敵な作品をありがとうございます！ (2022年3月31日 0時) (
レス) @page43 id: 2d8f825918 (このIDを非表示/違反報告)
林檎(プロフ) - 夢主ちゃんが純粋すぎてかわよ、、、zmニキのメッセージ直球wwwむっちゃ面白かったです！ (2020年5月26日 5時) (レス) id: d1841ceef2 (このIDを非表示/違反報告)
ゆらら(プロフ) - jiruさん» いつもありがとうございます( ´ ` *)そう言っていただけるとすごく励みになります、嬉しいです（ ; ; ）最後までお付き合いありがとうございました！新作も遊びに来ていただけたら嬉しいです( ´ ` *) (2020年3月22日 22時) (レス) id: 5de7af82d2 (このIDを非表示/違反報告)
jiru(プロフ) - 完結おめでとうございます。今回の作品も楽しませてもらいました！素敵な作品をありがとうございます。ゆららさんの作品はほんとに大好きなのでこれからも、楽しんで読ませてもらいます！！お体に気を付けてお過ごし下さい。 (2020年3月22日 22時) (レス) id: fc77c998f4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆらら(プロフ) - Near(ニア)さん» 完結までお付き合いいただきありがとうございました。次回作も心に留まるようなものを作れるよう精一杯頑張りますので、ぜひ遊びに来てください( ´ ` *)コメントありがとうございました！ (2020年3月22日 19時) (レス) id: 5de7af82d2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆらら
| 作成日時：2020年3月1日 0時
