26話 ページ27
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先程通ったばかりの道をまた歩き、早足の私をすれ違う人は訝しげに横目で見ている。
そんな気配に俯きがちになり、なんで私がこんな目に合わなきゃなんないの、と何度思ったかわからないことをまた考える。でも今までとは違い、私は半ば自ら進んでこれを受け入れている節もあるのだ。ゾムくんと離れたくないがために。
なんでこんなに馬鹿なんだろう、と自己嫌悪で頭痛がしてきたとき、たどり着いた先程先輩の声が聞こえたフロアへ続く道。
けれど私の予想に反して、またしてもその奥からは誰か別の人たち話し込む声が聞こえていた。
ひょっとして今日ここで何かあったの？と私が勝手にそこに隠されていると勘違いしただけの可能性を淡く思い描きつつ、その場所へ足を進めた。
「あれ…鬱先輩？」
「っ！？Aちゃん！？」
あまりの慌てように「へ、」とキョトンとしてしまう私。
私が向かった先は、トイレだった。
先程先輩たちの声が聞こえたフロアの奥にあるのはこのトイレだけだったし、何よりトイレに携帯を隠される、なんていかにもありがちじゃないか。
そして今、件のその場所で聞こえていた話し声は、鬱先輩と他部署の男の先輩のものだった。
急に現れた私を見て驚いたらしい鬱先輩はバツが悪そうに目を逸らし、隣の先輩に「この子、ゾムの…」と苦々しくそう言う。
全く状況が飲み込めない私を他所に、その先輩は訝しげに私の目の前にすっと手を差し出した。
「あ、じゃあこれ…きみの？」
「、えっ！？な、なんで、…」
目の前に飛び込むのは、見慣れた私の携帯。状況から見て案の定トイレにあったのだろうけど、どうしてそれを男の先輩が。
「男子トイレに落ちてたんだよ。ずっとブーブー電話鳴ってるから拾ったんだけど、画面覗いたらゾムからかかってきてたみたいで」
「あぁ……すみません、…私のです、」
頭を下げて受け取り、傾けた画面にパッと表示されるかなりの量の不在着信。
それもそのはず、「すぐ行く」なんて言ったくせに、優に2時間弱も彼を待たせているわけで。
とにかくゾムくんに連絡しないと、と再度先輩たちに頭を下げてその場から立ち去ろうとしたのに、「待って、Aちゃん」なんて私を引き止める鬱先輩の声。
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ぴざる2号(プロフ) - 泣いた…やばい…うわぁぁ…好き…（語彙力皆無） (2021年3月31日 14時) (
レス) id: fa56edbecd (このIDを非表示/違反報告)
ことこ(ドS娘)(プロフ) - あーーーーーーーーーーdi先生ーーーーーーー(震え)って現在なってます。うううううう推しはzmさんなのにううううううこんなに私を惑わすなんて……罪ですねっ！！(オールで小説を読んでた馬鹿野郎より) (2020年8月15日 8時) (レス) id: 0a70119f62 (このIDを非表示/違反報告)
林檎(プロフ) - えぇ、、、無理、、、好きです。もう最高でした！神作品ですね！というかtn落ち多いしzm落ちのこの作品もむっちゃよくてtnzmが最推しな我歓喜 (2020年5月26日 2時) (レス) id: d1841ceef2 (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - あと1週間はこのお話のエモさを思い出しては悶えると思います。本当に素敵な作品をありがとうございました。次回作も応援しています！長々とｺﾒﾝﾄ失礼しました。 (2020年3月6日 9時) (レス) id: e6da1803b4 (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - 変わっていく気持ちが、さらにutさんと2人は違うということを強調されていて、報われないutさんに心が苦しいです。でも2人がﾊｯﾋﾟｰｴﾝﾄﾞを迎えられて本当によかったです。zmさんはこのお話の主人公でしたが、utさんこそ間違いなくヒーローだったと思います。 (2020年3月6日 9時) (レス) id: e6da1803b4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆらら
| 作成日時：2020年2月11日 22時
