【男主】疲れるくらい愛されてます。 (ページ18)

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末澤side

とか言いつつ、今のやり取りを思い返して結構落ち込んでんねん、俺。

身長でイジられることが多い俺やけど、恋愛に関しては身長で困ったことは意外とない。
僅差とはいえ、なんやかんや俺より小さい女の子の方が多いし。

だから余計に、こいつが俺よりでかいんが悔しいんよ。
その事実1つだけで、どう頑張っても“彼氏”にはなれんって気になってしまう。
一緒におるんやったら、多分俺が“彼女側”になっても結果的には幸せなんやと思うけど、俺はやっぱこいつにたくさん男らしいところを見せたい。
Aには、どうしても男らしい俺に惚れてほしい。

無理なんかなあ。諦めるんなら早めにしといた方がええよなー。

『まあ、そうっすね。10cmくらいでかかったらまじで惚れてたと思いますよ。あ、これは、俺が女の子やったら、の話。

でもね。今の、男の俺は、身長とか関係なく誠也くんがかっこよく見えてます、ずっと』

…あー、もう！

勘違いさせるのが上手いわ、ほんまに。

こいつは多分男女どっちに産まれたとしても恋敵は多いタイプや。

『それに実際好きになっちゃったら、その人の好きな部分が目に入りすぎて、何か起きない限り他のところを気にする余裕も無くなりますって』

末澤「んー、そんなもんなんかな」

『少なくとも俺はそうです。“好きになった人がタイプ”って、そういうことですよ』

なあ、やっぱりもうちょい勘違いし続けてみることにするわ。

あわよくば、それが一生続いてくれたらええのに。

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