パートナーを探せ ページ18
、
「A！私パートナーがやっと決まったのよ！」
「へえ」
大広間で、アボットが嬉しそうにニコニコと笑いながらそう言った。特に興味もなかったので、そう軽く受け流していると、ディゴリー先輩とチャン先輩が歩いているのが見える。
「二人はダンスパーティーで組むんですか」
「ああ、まあね。」
ディゴリー先輩が照れ臭そうにそう言うと、チャン先輩も頬をほんのりと赤らめながら俯いて、微笑した。
.
「Aは先輩と組みたかったの？」
「ちがう。」
からかうようにアボットがそう言うので、私はそっぽを向いて反論した。
ディゴリー先輩は私にとってただの先輩、顔見知りだし、それ以外の感情は本気で持っていない。
.
チャン先輩とディゴリー先輩は美男美女でお似合いだとも思うしね。
.
.
スプラウト先生へ相談してから数日経った。
男子生徒には何人かに声をかけられたが、誰も彼も知らない顔ぶりばかりで、組む気にはなれず、今だに私はパートナーがいない。
「A。スプラウト先生から話を聞きました。パートナーは見つかりましたか？」
「……マクゴナガル先生。いいえ、」
「誘いはもらったのですか？」
「もらったものはもらったんですが、初めて見る顔だったので、組む気にはなれなくて」
「あらまあ。」
マクゴナガル先生はそう言いながら、薄らと苦笑した。
.
「顔見知りなら、この際誰でもいいんです……時間もないし。ただ、やっぱりその人の性格とか把握しておかないと、分かりませんし。」
「そうですねえ……。」
マクゴナガル先生は廊下をきょろきょろと見回し、何やら考え込む。するとマクゴナガル先生は数分経った後にあっと声を上げ、視線の先にいた男子生徒に声をかけた。
「Mr マルフォイ」
振り返ったのはマルフォイであった。
どうして彼を呼び止めたのか、一瞬考えたが、なんとなく先生がこれから言おうとしていることがわかった気がして、顔が一気に青ざめる。
「ダンスパーティーのパートナーは見つかりましたか？」
「え、」
マルフォイは私と一瞬目を合わせると、どこか怪訝そうな顔をしながら「いいえ」と答えた。
.
「それなら、Ms ピティーと組んでくれませんか？ あなたたち、顔見知りでしょう。」
「……はい？」
、
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 488人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ハリーポッター」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
C-ちゃん(プロフ) - ポータルキーではなく、ポートキーです。修正の方よろしくお願いします。 (1月15日 12時) (
レス) @page34 id: dbb14c790e (このIDを非表示/違反報告)
み(プロフ) - 累さん» わーーーありがとうございます！！嬉しいです(； ；)がんばります！これからも応援よろしくお願いしますーー！！ (2019年2月6日 7時) (レス) id: 5530baedc0 (このIDを非表示/違反報告)
累 - とっても面白くて、いつも拝見してます！！頑張ってください！応援しています(*^^*) (2019年2月5日 13時) (レス) id: f2a9a910f8 (このIDを非表示/違反報告)
み(プロフ) - 夢魅さん» オチはまだ決まっていなくて…そのうちアンケートをとったりする予定です！ (2019年1月20日 19時) (レス) id: 5530baedc0 (このIDを非表示/違反報告)
夢魅(プロフ) - 落ちは誰なんですか？ (2019年1月20日 0時) (レス) id: bc39b06e8b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：み | 作成日時：2018年12月30日 13時
