第19話 ページ21
黙々とご飯を頬張っていると
「僕はもういいや」
と言い、沖田一番組組長は箸を置いた
『沖田一番組組長、駄目ですよ……しっかり食べなきゃ』
「だってお腹空いてないもん」
『だってじゃありません、ほら箸持って……こら、葱を僕のお皿に移さないでください、大人なんですから好き嫌いしないでくださいよ』
「じゃあAちゃんがその呼び方止めたら食べてあげるよ」
『……はぁ、沖田さん』
「それじゃあ千鶴ちゃんと一緒だしなぁ」
『どれだけ我が儘なんですか？総司さん』
「うん、それがいい……じゃあちゃんと食べようかな」
そう言って総司さんはまた膳に手をつけ出す
それを見届け、僕も箸を動かす
『ご馳走でした』
膳を持ち、立ち上がろうとすると
「御坊っちゃま、俺がやります」
『そう、ありがとう』
座り直し、スンッと嗅ぐ
この香り、お酒だ
あまり好きじゃないのよね……匂いも、味も
呑めるみたいではあるのだけど
「何じっとお酒見てるのさ、呑みたいの？」
『いいえ、僕はあまりお酒は好みじゃないので』
と言っているのにも関わらず僕の前にお酒の入ったお猪口を置き、ニヤニヤと笑う総司さん
そのお猪口を手に取り、グイッと煽る
『はぁ……これで満足ですか』
「もしかしてAちゃんお酒強い？」
『そうみたいですね……まぁ呑みませんが』
総司さんがもう一杯進めようとしたとき
「ちょっと！御坊っちゃまに何酒呑ませんですか！」
(執事)が割って入る
「いいじゃない、ちょっとくらい」
「駄目です！」
『(執事)、大丈夫よ……相変わらず貴方は心配症ね』
(執事)をたしなめ、いつの間にか注がれたお酒を一気に呑み
立ち上がる
『そろそろ部屋に戻るぞ』
「仰せのままに」
「あ、送るよ」
「貴様は来るな！」
『駄目だよ(執事)、僕達は部屋が分からないんだ、ここは大人しく送ってもらおう』
総司さんを先頭に、私達は部屋に向かった
『あら？』
「もしかして……別々の部屋ですか？」
「え？当たり前じゃない、別々に決まってるでしょ」
『そうなのね……まぁいいわ、それじゃあお休みなさい』
「ちょっ！御坊っちゃま！」
(執事)の言葉を無視して、部屋に入る
掃除は行き届いてる、収納スペースもある、襖も張り替えれば模様替えもできる、日と風の入り具合も良さげ
『長々いい部屋を与えられたわ』
私はウィッグと学ランを脱ぎ捨て、長めのワイシャツ1枚になり、布団を敷き倒れ込む
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Momo_Tarou(プロフ) - 面白すぎます！！更新がとっても楽しみです！！頑張ってください！！ (2020年1月17日 21時) (
レス) id: 55132ee02b (このIDを非表示/違反報告)
月明かりと紅色(プロフ) - 愛梨沙さん» コメントありがとうございます！なんとか頑張ります！ (2019年10月6日 16時) (レス) id: ce1b07ed69 (このIDを非表示/違反報告)
愛梨沙(プロフ) - 面白いです。更新楽しみにしてます (2019年10月6日 16時) (レス) id: cd2953f50f (このIDを非表示/違反報告)
月明かりと紅色(プロフ) - まゆさん» 優しいコメントありがとうございます！頑張ります！なんとか完結できるよう頑張ります！もう本当に、コメントありがとうございました！ (2019年8月5日 22時) (レス) id: ce1b07ed69 (このIDを非表示/違反報告)
まゆ - 面白かったです^_^続きが、すごく気になります^_^これからも、頑張って下さい^_^ (2019年8月5日 21時) (レス) id: f826ed1a12 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月明かりと紅色 | 作成日時：2018年9月27日 23時
