みにまむ ４１ ページ42
「上鳴！！早くこっちに来るんだ！」
轟が俺に手を伸ばす。が、身長が元に戻っていない俺には惜しいところで手をとれなかった。
「上鳴くん、私が浮かすから覚悟しといて！！」
そう言われた瞬間に俺の身体は宙へと浮く。
麗日に浮かしてもらっている間、俺は必死にAの腕から逃れる。
「ああああああああうっとうしいなぁ電気君の友達はああああ！！！」
自分の友達ってことを忘れてるって…
もしかして、意識が当時に戻っているのか？話し方といい、そのまんまだ。
「とりあえず童話の視界を塞ぐからテメエら退きやがれ！」
爆豪が立ち止まり、床に向かって爆発させる。
思惑通り、あたりには煙が立ち上り、Aからこちらはもう見えないだろう。
「よ、ようやっと鬼ごっこが終わる…」
「ったく、一体何したんだ」
全員が安堵で溜息を吐いていると、校庭が見える窓が割れた。
「うぜえ」
轟がガラスの破片を一瞬にして高温で溶かす。もう少しで誰かが怪我をするところだった。
「さぁさぁお立会い！！俺のショウが始まるぜ！！」
胡散臭いピエロみたいな仮面を付けた男が校舎内に入ってくる。
「誰だよテメエ嘗めとんのか！！」
「高血圧なのはよくないぜ？まぁいい。俺の目的はこの狂った女だけだ」
仮面野郎は指パッチンを1つ鳴らした。
煙が晴れてきてようやく見えたのは
仮面野郎の手の中で制止したまま玉に入ったAだった。
「ミッションコンプリート。それじゃあ、お後がよろしいようで」
その玉をポケットに入れて、仮面は何処かへと消えていった。
「おい…ちょっと待って…頭が付いていかねー……要するに、Aは攫われたってことか？」
＿＿＿＿＿
▶To the sequel……
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作者名：真裏 | 作成日時：2017年10月9日 8時
