007. ページ8
[雨月Side]
夜。
三日月神社に足を運んだ。
昼間の肉体労働に比例した疲れが体を蹂躙しているが、彼女に会えるならそんなことは気にならない。
「お狐様ー？」
裸木の道を進む。
返答はない。まるで、昨夜の出来事が夢のように跡形もない。
あの社に辿り着くことさえ出来ない。
「お狐様ぁー！」
カサっ…。
土を踏む音が聞こえた。
「おや？」
ガサ……！
後ろからだ。
もしや……と期待して振り返る。お狐様が迎えにきた？なんて思って。
……そして、絶句した。
「お……おおかみ…で、ござるか…？」
真黒い痩せこけた狼。
その巨体であっただろう体は細く痩せている。
その分餌に飢えているのだろう、狼の瞳は爛々と妖しく輝き、私の姿を写した。
「っ……！？」
さすがにやばいなッ……とは感じた。
野生の狼と遭遇するなんて考えなかったし、どう考えても回避する案なんて思い付かない。
狼はしばらく臨戦状態のように前屈みにこちらを覗き込んでいた。
だらだらと涎を垂らして、開いた口から地面へと透明の唾液を流し込む。
次の瞬間。
「ガヴッ！！！」
低い唸り声。それと共に、狼は私に飛びかかる。
「うわぁぁあああっ！！」
「阿呆！叫ぶな！！」
轟っ！！
目の前が真っ赤になった。それは深紅の炎の色。
気付けば、狼と私の間に……お狐様が割って入り込んでいた。
「お狐様っ」
「わめくな、馬鹿者！」
お狐様の右の手のひらに、球体状の炎が灯っている。
それをみた狼は怯み、こちらを睨み付けてからすごすごと踵を返した。
黒い狼の体は、お狐様の炎が落とす影に飲み込まれ、ついに見えなくなった。
「……ありがとうございます」
「このっっ！ウツケが！！」
ゴツンっ！と。
お狐様の拳骨が額にクリーンヒットする。その勢いで烏帽子が飛んだ。
「いたたた……」
「いい加減諦めんか！いつまで長居する気なのじゃ！！」
「えーっと、お狐様が見つかるまで？」
「この森は危険が一杯なんじゃ！人間が無用心に出歩くでない！！」
「でも、助けてくれるでござろう？」
「え…？」と、ニ発目を放とうとした彼女に、私は言った。
「お狐様は優しい方だから、きっと助けてくれるでござる」
「っ…？！！」
顔を真っ赤にして、口をパクパクするお狐様。
「わっ、妾は……優しくなど…っ！！」
ない……と呟いて、下を向いてしまった。
ラッキーアイテム
革ベルト
おみくじ
おみくじ結果は「末凶」でした！
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桜鈴@雪猫(プロフ) - 紅うさぎさん» 3点セットですwwwww (2015年6月22日 7時) (携帯から) (
レス) id: 6d85449b6c (このIDを非表示/違反報告)
紅うさぎ(プロフ) - 桜鈴@雪猫さん» 三点セットwww (2015年6月22日 0時) (携帯から) (レス) id: 6f89c7bf5f (このIDを非表示/違反報告)
桜鈴@雪猫(プロフ) - 夢主が可愛い。面白い。雨月が鈍いの3点セットwwwww (2015年6月21日 21時) (携帯から) (レス) id: 6d85449b6c (このIDを非表示/違反報告)
紅うさぎ(プロフ) - limeさん» みたらし団子おいしいですよね(笑) 夢主と食べたいですwwww (2015年4月18日 12時) (携帯から) (レス) id: 6f89c7bf5f (このIDを非表示/違反報告)
lime - みたらしwww 安定の鈍さwwwwww みたらし美味しい← ﾂﾝﾃﾞﾚ夢主めんこいっ!!絶対ﾓﾌﾓﾌしたい← (2015年4月18日 8時) (レス) id: bd91085028 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紅うさぎ
| 作成日時：2015年3月10日 0時
