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107話 〜過去〜 ページ27

「あんた最近どこ行ってんの?」




事務所のレッスンスタジオ

普段絡んでこないメンバーからそう聞かれた





貴女「別に」



「売れないバンド見に行ってんでしょ?」



「私たち知ってるんだから,今はアイドルだっけ?」



「歌もダンスも下手くそだったよね〜」



貴女「みる目無さすぎ(ボソッ」



「なんか言った!!」



貴女「今日も売れないアイドルみてくるわ」





嫌みったらしくメンバーに言いレッスン場を出た

相変わらず嫌がらせするあんた達と比べるなよ




この業界はパフォーマンス力だけで勝てるものじゃない

勿論,権力と繋がってても無理


【ファンをどれだけ呼べるか】それが鍵だ

どんなに態度が悪くても,どんなに演技や歌が下手でも

呼べる人の数は1番の強みだ





貴女「そう考えたら,私たちの方が売れないよ」



千「何が売れないの?」



貴女「っ!?千さん,本番前ですよ?」



千「いいよ,で?何が売れないの?」



貴女「私たちがですよ」



千「私が...じゃなくて?」





いつもファンと話している澄ました顔じゃなく

柔らかな表情で聞いてくる





貴女「私だけが売れる未来なんて初めから見てません」



千「ふ〜ん,アイドルって難しいね
バンドだったら歌や楽器に集中できる
けど,アイドルは色んなお客さんをみてそのお客さんが求めてるファンサをしなきゃいけない
カメラや目視からの見せ方だってある」



貴女「千さんは立ってるだけでいいですよ」



千「そう?」



貴女「それにアイドルしてる千さん輝いてます
作る曲への情熱はそのまま本番で曲への執着がなくなった分,千さんらしく見えます」



千「よく見てるね」



貴女「ファンですから」





もしかしたらこのときから表に立つより

裏方の仕事の方が向いていたのかもしれない




貴女「よかったらどうぞ」





そう言って私は2枚チケットを渡した

千さんは首をかしげていた





千「なにこれ?」



貴女「私が所属してるアイドルのLIVEです
ちっさい野外会場ですけど...良かったら」



千「2枚ってことは万も?」



貴女「嫌なら捨ててください」





そう言って私は立ち去ろうとした

私からこう言うことをするのは慣れてなかったから恥ずかしくなったんだ





千「いくよ,万も連れて」





後ろから千さんがそう言ってくれた

だから私は千さんに念を押した





貴女「来るなら,私だけ見ててくださいね
目移り厳禁ですよ?」

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こんこん。 - 初コメ失礼します!好きです!大好きです!!顔のにやけがずっと止まりませんでしたし、夢主ちゃんの過去がすっごく気になります...!頑張ってください、応援してます! (5月11日 8時) (レス) @page27 id: 679cde8edf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:こしあん | 作成日時:2024年3月15日 15時

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