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年末のある日
コンコン
「入るよ」
「入れば」
ガチャ…
「A、大晦日は夜初詣行こうか」
「ちょっと待って。それあたしが人混み嫌いなの知ってて言ってるの？あんた忘れたの？花火大会行って迷子なったの誰？あれからほんとに人混み嫌い。」
中学２年のときに初めて花火大会に行ったらミンソクとはぐれたことがある。
迷子のお知らせで自分の名前が呼ばれたときほど腹立ったことはなかった。
ミンソクが迷子になったくせに。
「でも来年は一応神様も味方につけとかないと。出来ることはしたほうがいいでしょ？」
「……そういうこと言われると行かなきゃいけなくなるじゃない。ほんと腹立つ！行くわよ。行けばいいんでしょ。」
「うん。もうはぐれないから大丈夫。」
そう言って笑うミンソク。
ーーーーーーー
大晦日の夜、用意してリビングに行くとテーブルに座ってコーヒー飲んでるミンソク。
「行こか」
ミンソクと何処かに出掛けるなんて本当に久しぶりだった。
「A、ちゃんとお願いしてきなさいよ。ミンソク、この子すぐどっか行っちゃうからよろしくね。」
「うん。行ってくる」
「いつまでも子供扱いしないでよ。ミンソクのほうが心配なんだからね。」
「はいはい行ってらっしゃい」
ミンソクとお母さんが顔見合わせて笑ってるからすごくムカついた。
神社の駅を降りるとすごい人混みに圧倒される。
「あーもうほんとに嫌だ。別に今日じゃなくても良かったんじゃないの。神様を味方につけるのも大変なもんね。」
「1年の始まりにしたほうがいいんだよ。だからこんなに人がいるんじゃない？」
本当にすごい人混み。
神社に入ろうとする時点でもみくちゃにされそうだった。
ミンソクにぴったりくっついてても流されそうになる。
「ほんと最悪！こんなんなら神様なんて味方にしなくても自力でなんとかする！」
そんな声も人に掻き消されそうになる。
「Aこっち！」
突然あたしの手を引っ張るミンソク。
「お願いなんだけど、俺が迷子になったら困るから絶対に離さないでくれる？」
そう言ってギュッと力強く手を繋ぐミンソク。
「…そこまで言うなら仕方ない」
「うん。仕方ないついでに、A今年もよろしく。」
その手は家に帰るまで離されなかった。
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jat(プロフ) - はじめまして。いつも『リピート』読ませて頂いてます。キュンキュンして大好きです。こちら、パスワードの作品を読ませて頂くにはどうしたらいいですか？ (2020年12月16日 19時) (
レス) id: 0f992e4d46 (このIDを非表示/違反報告)
ギョンちゃん(プロフ) - パスワード知りたいのです (2017年9月23日 15時) (レス) id: 469a2952ff (このIDを非表示/違反報告)
なお - パスワード教えてください(>_<) (2016年5月11日 22時) (レス) id: ecfe32ec37 (このIDを非表示/違反報告)
HARU(プロフ) - ぷりりんさん» ぷりりんさん初めまして！そう言っていただけて嬉しいです…(>_<)可愛いってちらほら言っていただけるのですが、あたし的にすごく嬉しいです…ありがとうございます！ (2015年11月26日 15時) (レス) id: 8e61086bea (このIDを非表示/違反報告)
ぷりりん(プロフ) - 初めまして。最初から超絶可愛くて、超絶面白いです！続きが楽しみです。^ - ^ (2015年11月23日 0時) (レス) id: 41e108634a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：HARU
| 作成日時：2015年9月24日 15時
