33 ページ34
…
『お邪魔します〜』
阿「いらっしゃい。
もう何回も来てるけどね笑」
今日は土曜日、
阿部の家でまったり一日を過ごすことになった。
阿「この前、僕たちが好きな作者さんがテレビで特集されてたんだ!
録画しておいたから一緒に見よう?」
阿部に手招きされてソファに並んで座った。
テレビを見ている最中、手を握られたり髪を触られたり止めどなく繰り返されるスキンシップ。
最初は気にしないでいたが、
首筋に顔を埋められたら流石にくすぐったかった。
『亮平さん、くすぐったいよ』
阿「だってAちゃんすごくいい匂いするんだもん……」
『ちょっと、変なこと言わないでよ』
阿「変なことなんか言ってないよ。
Aちゃんは自分が思っている以上にすごく魅力的なんだよ?
すごく不安なんだ、他の人のところに行っちゃったりしないかなぁって」
不意に腕を引かれ強く抱き締められる。
『私も、その気持ちが分かるよ。
だからどこにもいかないから安心して?』
大好きだった元彼が他の人のところに行った時、どれだけ苦しかったか。
阿「アイツのことなんか考えるなよ」
『えっ?
……っ!? んんっ……!』
今までの優しさはどこに行ったのか、
阿部らしくない乱暴なキス。
(苦しい……)
息が出来なくて意識が朦朧としてきた時、
ふわりと体を抱き上げられベッドに下ろされた。
乱暴にシャツを脱ぎ捨て上裸になった阿部が上から覆いかぶさってくる。
細いながらも引き締まった筋肉に気恥ずかしくなって目を逸らした。
阿「目、逸らすなよ」
両手で無理やり正面を向かされる。
『亮平……さん……?』
いつもの穏やかな表情じゃない、
無機質な三白眼が私を映す。
(私が知ってる亮平さんじゃない)
恐怖を感じ阿部の腕を震える手で掴めば、
阿「……っ、ごめん。
怖かったよね……」
少し目に優しさが灯った。
(不安にさせてしまったんだ)
『怖くないよ、
不安にさせてごめんね?』
そう伝えれば、穏やかな表情で微笑む阿部。
阿「ありがとうAちゃん、愛してるよ」
普段の穏やかさとあざとさはどこに行ったのか、
記憶が飛ぶほどに激しく愛される。
阿「Aはもう俺のものだ……」
最後にそう聞こえた気がした。
…
503人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
かおん(プロフ) - わぁー!返信いただけて嬉しいです!この続きが気になる感じたまらないですね!また他の作品も愛読させていただきます! (2021年5月13日 0時) (レス) id: fe14f82703 (このIDを非表示/違反報告)
虹バラ(プロフ) - かおんさん» 感想ありがとうございます!今後の2人がどうなるか、作者自身も気になっております笑 今のところ書く予定はありませんが参考にさせて頂きます、ありがとうございます! (2021年5月12日 20時) (レス) id: dbf5e0dd75 (このIDを非表示/違反報告)
かおん(プロフ) - とても面白かったです!意味深な形で終わるのも好きですが続きが気になっちゃいます!笑もしよかったら続きお願いします! (2021年5月11日 17時) (レス) id: fe14f82703 (このIDを非表示/違反報告)
虹バラ(プロフ) - レーズンパンさん» 感想ありがとうございます!そう言って貰えるととても嬉しいです、お時間を割いて目を通していただきありがとうございました! (2021年3月18日 22時) (レス) id: dbf5e0dd75 (このIDを非表示/違反報告)
レーズンパン(プロフ) - とても面白かったです!サイコパス阿部の片鱗が見えるタイミングが凄く好きでした! (2021年3月10日 22時) (レス) id: 2d8416a236 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:虹バラ | 作者ホームページ:https://mobile.twitter.com/royal_myrt25
作成日時:2021年2月14日 9時